お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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親の言うことは聞かない方がいい!その理由。

私、二人の子供の親です。
子供が言うことを聞かないと、人並みの親らしく「いぎーっ!」と感情的になったりもしますが、同時にこれも成長の証だわ!と、グッと怒りを抑え込む毎日。
考えてみれば、思春期を過ぎてもまだ親の言うことを素直に聞き、親の言うとおりの行動をする子供など気持ちが悪いだけです。
反抗するということは、自分の意思が育っているということ。これは赤飯を炊いてやりたいくらいめでたいことと思わなければいけません。





子供時代

私自身、親の言うことを聞かない子供でした。特に進学や結婚など、人生を左右する分岐点に立った時、必ず親とは意見が対立したものです。
とはいえ、そんな娘の親です。親は親でかなり破天荒な生き方をしていたせいで、家族はジェットコースターに乗っているような生活を送っておりました。
そんな自分の人生を悔いていたのか、子供に対しては安定した人生を求めたがる勝手極まりない親でした。
女子であるなら良い学校を出て、ステイタスのある男性と結婚することが人生で最も幸せな道である‼︎ と、それとなく洗脳にかかってきていました。
しかし子供には子供の進みたい道があります。やりたいことだってあります。
親と子供の希望が同じであれば問題はないのでしょうが、そうそううまくいくことばかりではありません。親子といえど、違うパーソナリティをもった別個の人間なのですから衝突も致し方ありません。
よく受験を巡り親子喧嘩がエスカレートし、警察沙汰になるなんてこともあるほどなので、決して珍しいことではないようですが。。。
警察こそ出動はしませんでしたが、私も親の希望とはかけ離れた道へ進むために、度々衝突を繰り返し、挙句に親の言い分は完全無視、面倒臭いので海外逃亡したりと、今思い出すと(ご心配をおかけしてすみません。。。)といった人生を送ってまいりました。
だからと言って親の思惑と違う人生を生きてきたことに微塵の後悔もありません。むしろ言うとおりにしてこなくてよかった!と思うくらいです。
親となった現在、またかつて子供だった自分、4つの眼で過去と現在を見つめてみれば、やっぱり「親の言うことは聞かなくていいのだ‼︎」とはっきり言えます。
その理由は。。。

親の頭の中

親としては少しでもリスクの少ない道を選んでほしいと思うもの。可愛い子供に苦労はさせたくないからです。
しかし、親の頭の中にあるのはそれだけではありません。子供の人生とは全く無関係な「親の見栄」というものが微妙に混在しているのです。
親となった今でこそ、あの頃の親の気持ちがよく分かるというものです。
子供が優秀=親も優秀である。また親の役割を完璧に果たしている、という世間の評価を多分に意識しているのです。
全くもってアホらしいことですが、自分が親となった今、そんなアホな部分が自分の中にあることを時折強く感じて愕然とするのです。
だからこそ、親の言うことは素直に聞いていてはいけないのです。親も一人の人間です。100パーセント子供のことだけを考える親でいることはできないのです。
子供の幸せを願う気持ちに嘘偽りはありませんが、それと同時に知らず知らずのうちに自分の中にある欲求も満たそうとしているものです。
受験生の親であるいま、私自身も「子供の幸せ」と「親の見栄」という2つの感情がせめぎ合って、うんざりしております。

親の知らない未来

30年前、今のようにインターネットの普及やグローバルが叫ばれるような社会になると、誰が想像したでしょうか?
自分自身はもちろん、なんでも知っている経験豊かなはずの親でさえ、そんな未来は予想してはいませんでした。
私が国際結婚した時も、
「日本語もできない外国人がどう稼ぐのだ?」
「子供もハーフだと差別されるぞ!」
「あ〜可哀想なこった!」
などと、散々ネガティヴな事を言われましたが、20年後にはそんな心配の種が、この日本で暮らす彼らにとってのアドバンテージになっています。
自分の経験からモノを言いがちな親世代のアドバイスなど、なんのアテにもならないことが、この一件でよくわかるでしょう。
これから子供達が生きて行く未来は、今の私には予想もつかない世界になっているはずです。
これまでの常識が覆され、価値観も大きく変わってくるのは想像に難くありません。
そんな見えない未来へ進んで行く子供達に「こうすれば幸せになれる!」など、どうして確信をもって言うことができましょうか⁉︎ だからこそ、子供自身が自分の生き方を決めるべきなのです。
自分の好きなように、やりたい事を一生懸命やって生きていくことこそが、幸せへの道なのです。
失敗も成功もすべて自分の選択によるものであれば、後悔は生まれないはずです。
では、親はなんの口出しもせずに、ただ子供を放っておけばいいのか?
いいえ、親だってなにもできないわけではありません。

生き抜く力

親がしてあげられるのは、子供の行く道を決めてあげることではなく、自分自身で考えて行動できる人間にしてあげることです。
困難にぶち当たった時に戦える強い心を育んであげることや、時には逃げる潔さを教えてあげること、人と関わる中で必要なマナーを身につけさせること、そんな生きていく上で必要な人間力を育む手伝いをしてあげることはできます。
親である自分がどんな人生を選択して苦しんだか、それをどう克服してきたか、自分が幸せだと感じられる人生をどう模索してきたか、その決断をどんな気持ちでくだしてきたか、語ってあげられることはたくさんあります。
子供はそんな親の話を聞きながら、良いと思えば参考にし、くだらないと思えば聞き流せばいいのです。
どんな人間にも得意な分野、稀有な経験というものはあります。親の人生語りの中で、そんなところを一つでも見つけて、なにか考えるきっかけになれば、それで御の字です。
一緒にご飯を食べながらしたそんな笑い話が、実は子供に影響を与えていたなんてことも少なくないといいます。
改まり膝を付き合わせて語り合う必要はありません。普段の生活の中で鼻歌を歌うようにコミュニケーションがとれていれば、自然と子供は親の影響を受けていくものです。

子供の幸せ

我が家の子供達、決して優等生ではありません。あまりにマイペースすぎて、学校の先生などからは心配されることもあるほどです(笑)
しかし親である私と夫は何も心配していません。それは子供達が将来どんな路に進みたいのか、すでに確固とした意思をもって試行錯誤している姿を見ているからです。
子供が小さな頃は色々な事に心を砕きながら、あれがよかろう、これが悪かろうと子育てをしてきましたが、あとはもう見守る時期にきていると感じます。
もちろん見ていて「そうじゃないだろうがっ‼︎」と、歯がゆかったりイライラしたりするこもあります!口うるさくあれこれ言ってやりたいと思うことも日常茶飯事です。しかし、そんな時は昭和の中年女が出る幕ではないわ!と、ぐっとお節介で過保護な親になる衝動を抑えます。
欲をいえばキリがありません。ひとかどの人物になって欲しいなどとも思いません。ただ、自分の好きな事を存分にやり、日々自分が幸せであるという実感を持って生きていってくれればいいだけです。
そのためにも、親のいうことなど聞く必要はないのです!
親を含め、他の人がいう理想に振り回される事なく、自分の基準で幸せを手にして欲しい、それが母の願いです。
金の無心は許しませんが、苦しくて辛い時は父のところ、悲しい時には母のところにくれば、そんな時は慰めや癒しを与えてあげましょう。
子供達にとって、親とはそんな存在で十分なのではないでしょうか。

(ついつい子供の人生に顔を突っ込みたくなってしまう愚かな母。そんな自分を戒めるために、つらつら書いてみました。)