お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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女の美学。暑さ、寒さを顔に出してはいけない!そう生きてきたけれど。。。

今日から9月です。
今朝は早くから子供の用事で外出したので、ついでに朝のカフェへ潜入してみました。

朝7時から開いているオフィスビルの中にあるシアトル系カフェ。
7時過ぎにはもうチラホラと人がいます。

打ち合わせをしてる会社員風のグループ、1人でパソコンを覗き込んでいるマッカー男子、出勤前と思われるスーツ姿の女性。

みんな一体何時から仕事なんだ⁉︎
朝活の一種か?
オフィスワークといえば、9時が始業と思っていましたが、それは昭和の感覚で、いまやフレキシブルになっているのでしょうかね?

景気が悪いとかなんとか、暗い社会になったような雰囲気のある昨今ですが、よいこともたくさんあるものです。


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昭和の頃、こんなシアトル系コーヒーのお店は皆無でした。
私も仕事前によくコーヒーを飲んでいたものですが、ホテルのティーラウンジや個人経営の喫茶店くらいしかチョイスはありませんでしたので、ホッと腰を降ろせる場所を探すのに苦労したものです。

訪れた先でそんな場所が見つからなかった時のつらさったら。。。
というのも、私にはコーヒーを飲む以外の目的があったからです。

これは専業主婦となった今でも変わらないことですが、私は「暑い」とか「寒い」といった様子を人に見せるのが嫌いなのです。
お友達曰く、謎のわけわからんちんな美学らしいですが。。。

真夏の暑い日でも、汗ひとつ見せずに、涼やかな顔でご挨拶。
鼻や手が真っ赤になるほど寒い冬の日も、変わぬ姿でご挨拶。
暑い!寒い!と顔をしかめるのはもちろんのこと、汗を拭き拭き暑いとフーフー喘いだり、ガタガタと震えて寒かった〜などと口にする姿を人に見せるのはご法度であると決めていたのです。
初対面の方とお会いするときは特にです。

つまり、どんな日も誰に会うときも常に同じコンディションの自分をお見せするということに、心血を注いでいたのです。

そうするために、私にはカフェが必要でした。
仕事の始まる前、人との待ち合わせの前、最低でも30分前には到着し、カフェで体を常体温に戻し、メイクや服装を整え、何食わぬ顔で人に会うのです。

「フランキーさん、暑くないんですか?」

「寒いのに相変わらずお元気ですね」

などと言われ、悦に入るといったわけです。うふっ。




「安定」というのは、人に安心感を与えます。
この習慣が大いに功を奏したのは、仕事関連でのお付き合いでした。
いつも同じという安定感が信頼に繋がったのか、仕事を依頼されたり任されたりすることに貢献してくれました。

当時を振り返ってみると、私は安定感よりも「強さ」のようなものをアピールしたかったではないかと思います。
仕事をする上で女であることは今以上に不利でした。
どんな状況にも左右されない強い女、そう思われたかったのでしょう。
また、身なりを整え自分の外見をよりよく見せることで、若さや女であることを武器にしていたのも否定できません。

今思えば、なんという戦闘的な気持ちで日々暮らしていたのか。。。
なんだか可哀想になってしまいます。
肩肘を張りに張りまくり、「女だって‼︎」とオヤジさん達と対等に渡り合おうとしていたのですから。

海外へ出たことで、そこらへんの価値観が180度変わり、すっかり肩から力が抜けてゆるゆる体質に変身した私ですが、人間の本質はそうそう簡単に変わるものではありません。

現に、専業主婦となった今でも、

真冬にオフショルダーのドレスを着て、にこやかにレッドカーペットを歩く女優の如くよ‼︎
どんな状況に置かれても、変わらぬ自分をみせるわ!
鬱陶しい中年女にはならないわよー!

と、自分とはまるで似つきもしないシャーリーズ・セロンあたりをイメージしつつ、暑さ寒さを顔に出さなよう努力をしているのですから。
(まったくもってお笑いですが)

とはいえ、そんなに簡単ではありません。
若さを失った今、更年期がそれを許してはくれないのです。
突然暑くなったと思ったら、顔がカッカとしてきたり、どんなに踏ん張っても汗が流れてきたりと、まさにアウト・オブ・コントロールな体。。。
暑苦しいったら、ありゃしない!
汗でファンデーションは剥げる、マスカラが流れ涙袋は真っ黒に染まる。。。もう、ドロドロです。

こうなっては女の美学どころではありません。
どんなに強く意識しようが、努力しようが、シャーリーズ・セロンを思い浮かべようが、お構いなしに体が勝手に暴走するのですから不可抗力です。

もしかしたら、まだわずかに残っていた自分の意地のようなものを、そろそろ完全に捨てませんか? という、体からのサインなのかもしれないと思う今日この頃なのです。。。


さよなら、シャーリーズ・セロン。