お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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その家事は誰がやった?都合のよい脳内変換で顰蹙を買う外国人夫の家事。

大学受験を終えて進路も決まり、無事に高校を卒業した我が家の長女。毎日スマホ片手にゴロンとしているか、お友達と遊びに出かけているか、思い切り自由を謳歌しています。
しかし、そんな娘にご不満な我が外国人夫。

「今日一日、なにか身の為になるようなことをしたのか⁉︎」

「毎日毎日ダラダラとして!少しは家族のために働きなさい!」

そんなお小言ばかり言っています。




普段仕事や遊びで留守がちな夫は知りませんが、私はこの娘にあれこれと家事のお手伝いをしてもらっているのです。
私が外出していて帰宅が遅い時は、
「なんでもいいから、晩御飯作っておいてね!」
夜、疲れている時は、
「汚れた食器、食洗機に入れてキッチン片付けておいて!」
他にも
「洗濯物畳んで片してね」
「牛乳が切れそうだから買ってきて」
などなど、家にいる間中は娘をこき使っているのです。
いわば専業主婦が二人いるようなもので、私は指示出しこそすれ動かずに済んでいる状態なのです。
そんな私に対し、娘は文句も言わずに家事のヘルプをしてくれているので、娘に対する夫のお小言をさすがに見て見ぬ振りはできません。

「彼女はちゃんと家事のお手伝いをしてくれているわよ」

私がそう助け船をだすと、

「キッチンや洗濯物の片付けだって⁉︎ あなたがいない時は、すべて僕がやっていることじゃないか!」

などと言うではありませんか !
はい、確かにやって頂いたことはあります。しかしそれは昨年の話です。私が短期のお仕事に出かけ、娘がまだ受験生だった頃の話です。
最近では、私が所用で朝から出かけ夕方帰宅すると、キッチンには外国人夫が置き去っていったと思われる食器がシンクに山積みされていたりします。
洗濯物だってリビングの椅子の上に山を作っています。
つまり、夫の片付けは汚れた食器をシンクに置く、また洗濯物を取り込んでリビングに置くというところまでなのです。それだけで家事をコンプリートしたと思われてはたまりませんが、夫の中では家事をやっていることになっています。
それを後から片付けるのは私か娘たちですが、夫にはそんな自覚はないようで、「僕は家事を完璧にやっている!」と主張します。

家事というのは完結しなければ面倒なだけです。これは私だけかも知れませんが、家事にも順序ややり方があり、いくつかの家事を効率よくこなすためのスケジュールのようなものも自分の中で漠然とあります。それが中途半端に手を出されることですっかり計画が狂ってしまい、余計に手間がかかってしまうこともあるのです。
私からすれば途中で放り出すくらいなら、一切手を出さないで欲しいと思うのが本音です。

「あなたはいつも途中までで、完結する前に人に丸投げでしょ?中途半端に手をつけるだけじゃ部屋は整わないし面倒になるだけ!」

そんな私の言葉に、

「僕は中途半端になどやっていない!それは子供達だ!僕はきちんとやってるけど子供達が荒らすんだ!」

悪事のすべては子供達の仕業というわけです。
これにはこれまで知らん顔をしていた次女も無視できないようで、バトルに飛び入り参加です。

「嘘つかないで!昼間ちょこちょこ帰ってきて洗濯機のスイッチだけ押して、あとは干しとけ!って言うの誰?ダディでしょ⁉︎」

「キッチンだってそう!私達が食洗機にセットして、ダディはボタン押すだけじゃん!」

「それでマミーには、洗濯しておいたよ!なんてメッセージまで書いちゃっていい子ぶって、おかしくない?」

「指一本動かすだけで、お手柄は全部自分なの⁉︎」

次から次へと子供達から不満の声が噴出します。しかし、夫も負けてはいません。

「そんなはずはない!ちゃんと全てやってるじゃないか!」

「それならなんで私達にやれ!って命じるの?」

「それはたまにだろ?時間のない時くらいヘルプを頼むのは当然だ⁉︎」

「今朝だって、キッチンを片付けたのは僕だ!」

娘達が顔を見合わせて

「はあ? 今朝起こったことも覚えてないの⁉︎」

と、まるで頭のおかしい人間を見るように自分達の父親の顔を見ています。

「家事の10%しかやっていないくせに、マミーには100%やってますってアピール、嘘つきじゃない!」

「何言ってるんだ⁉︎ 君たちこそ10%しか手伝ってないだろ?」

などと、バトルは加熱してきます。

こうなると、私はすっかり蚊帳の外です。しかし、普段家にいる私が一番よく分かっているのです。家を荒らすのは、紛れもなくこの外国人夫であるということを。しかし本人に自覚は全くありません。
夫の顔を見ると、嘘をついているようにも見えません。長年一緒にいると顔を見るだけでわかるようになるものです。特に夫は嘘が下手な人なので。
今回も夫は本当にそう思って口にしているのです。
つまり、本人の中ではすべての家事は自分がやったことと思い込んでしまっているのです。

老化による記憶力の減退か、身勝手な事実の脳内変換機能が作動したのか、夫の中では記憶がすっかり塗り替えられているようなのです。

私が思うに、これはひとえに行き過ぎた自己アピール欲によるもので、善行はすべて自分、悪行は全て他人がしたことという、夫の不可思議な思考の癖ではないかと。。。
「良き夫」「良き父親」と思われたいがために、やらなくてもいい家事にちょこっとだけ手をつけて、「僕は仕事も頑張る一方で、家事育児をしっかりやってます!」とアピール。周りの人達から「素敵な旦那様!」との評価を頂いて、悦に入りたいという願望です。

この「いい人アピール癖」には散々悩まされてきた私ですが、歳を重ねるごとに重症化するのでいい加減に私も慣れて、今では「また勝手な脳内変換してるわ」と、スルーできるようになりました(笑)

そんな夫の悪癖について、こっそりと子供達にも説明してあげると、

「なんて都合のいい脳味噌してるんだ⁉︎」

「幸せな人間だな。。。」

合点がいったのか、呆れたのか、もはや子供達も戦闘意欲を削がれたようでした。




世の中には自分がどんなに時間があろうが、家事は女の仕事とばかりに一切やろうとしない旦那様方も多くいます。そんな中、どんな理由であれ、少しでも手をかけてくれるだけ感謝しなければいけないのかもしれませんが、なかなか素直に思えないのは、家族としての甘えがあるせいでしょうか?

夫婦共働きにも関わらず、家事育児を一手に引き受けている働く主婦も沢山いるといいます。実際に私も短期でお仕事をしていた期間、夫が家事を手伝ってくれることでかなり負担が軽減したものです。その大変さを思えば、専業主婦の身の上で夫の家事に文句をつけるな!と思われそうですが、専業主婦だからこそ、余計な手出しはご無用!という気持ちもあるのです。

結局のところ、誰が何をどれだけやるかではなく、お互い相手(家族)が少しでも快適に暮らせるようにと思いやる気持ちこそが大切なのです。
だからこそ、夫のピント外れで気まぐれな家事は顰蹙を買うのです。

しかし、考えてみればそれはお互い様。夫には夫なりに家事に貢献しているという気持ちがあるのでしょう。
時にはイラッとしますが、夫や子供といえど、自分と同じ人間ではないのですから、気に入らないことがあってもおおらかな気持ちで見て見ぬふりするが、一番の家族平和といえそうです。