お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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国際結婚のつらさ。自立も必要だけれど、頼れる人がいる心強さは必要なんじゃないかと思った件。

過去稀に見る大型台風19号が通り過ぎました。
大変な被害が想定されていたため、今回は私も心配して、前日からすぐに食べられるものを作り置きしておいたり、浴槽にお水を溜めたり、ベランダを片付けたりと、準備をしました。

それというのも、こんな時、頼りにしたい我が家の外国人夫、なんと旅行へ行ってしまったからです。

たまたま旅行に行っていたのではありません。大型台風が来るのを承知で思いついたように出かけて行ったのです。

当然、家族は「こんな台風が来るって時に、何故わざわざ?」

そう言って止めました。

しかし、本人は「南へいくから台風とは逆方向!大丈夫です!」と、聞く耳をもちません。

そもそも過去最大級とされる大型台風が直撃圏内である東京に、妻子を残していくという意識はまったくない様子で、自分の身の安全しか頭にないようです。

「留守中に何かあったらどうするの?」

そんな言葉もどこ吹く風で、「大丈夫!大丈夫!」の言葉を残して出て行ったのでした。

もちろんあなた一人いなくても大丈夫だけれど、居てくれたら心強いものじゃない?

心ではそう思いながら、「まぁ、仕方ない」と諦めました。

お互い自由にやりたいことはやりましょう!と生きてきたので、こんな時ばかり自分の思いを押し付けるのは本意ではありませんしね。。。

それにしても、ここまで来るとちょっと薄情じゃない?といったモヤモヤがありました。







何十年とこの日本で暮らしてきたので、日本人である私が大黒柱のような役目を担ってきました。
経済的にも、今は外国人夫の稼ぎで生活していますが、かつては私が生活を支えていました。

本来なら旦那様の名前が記されるべき契約ごとも、子供の学校関係も、トラブル処理も、すべて私がやらねばなりませんでした。

外国人夫はただ、自分のことだけを考えていればいいという環境で長らくいたのです。
子供が産まれ、多少の責任感は芽生えたようですが、基本的なところは変わりません。

現在では、家族が不足なく暮らせるだけのお金を稼ぐこと。
それだけが自分の仕事だと思っているのでしょう。

家族を養うのは大変なことですが、お金を稼ぐことだけが生活に必要なことではありません。
お互いに思いやること、時には自分の役目ではなくても、手を差し伸べる。そんな気遣いも必要なのではと思いますが、外国人夫には通用しないということが、今回は身に染みてわかりました!

まるで契約を交わすが如く、生活費は責任を持って渡します。それ以外はすべてあなたの役目です。

と、そんな具合なのでしょう。

しかし、外国人夫をこのようにしてしまったのは、私の責任でもあります。
人に頼んだりするくらいなら、自分ですべてやってしまった方が面倒はない!と、なんでもかんでも一人でやろうとしてきた結果なのです。

病気になって入院し、手術を受ける際も私は一人でした。手術当日、付き添いが誰もいないのを見たドクターや看護師さんが「ご家族は?」と心配したほどです。

でも、これも自分の責任です。私が自分で「誰が付き添いをしても結果は変わらないのだから、自分の仕事をして下さい」と言ったせいです。
外国人夫はその言葉通り、普通に仕事へ出かけたというわけです。

これは私の本心だったので、何とも思わなかったのですが、友人などからすると「考えられないわ!」ということらしいです(笑)

とにかく一時が万事そんな感じでやってきたので、外国人夫の中で、私は放っておいても大丈夫な人になってしまったのです。

かと言って、外国人夫が私に対して同じかと言えばそれも違います。病院へ行く際など、私のように大きな手術などの経験はありませんが、小さな事で処置を受ける際などは言葉の問題が不安なのか、私に付き添って欲しいといいます。

何かトラブルがあれば、必ず私のところへきます。そしてその後始末をするのは私です。。。

つまり、外国人夫にとっての私は、「何かあったら頼れる人」にもなってしまったのです。

子供達も同じです。

「こんな大きな台風が来るのにダディーがいないって不安じゃない?」

そう尋ねましたが、

「別にダディーがいなくても、マミーがいれば大丈夫でしょ?」

そんな反応です。

なんでも自分でマネージできる強いお母さんというレッテルがしっかり貼り付いているのです。

よくある専業主婦のセリフに「主人に相談してみます」というのがあります。
それはご主人が決定権を持っているため、承諾なしで物事を決められないということなのでしょう。

これはこれで面倒というのか、なんでもかんでもお伺いを立てないといけないの?などと思ってしまいますが、逆に言えば決定権がないのなら責任を負う必要がないということにもなります。
それはさぞかし楽だろうなぁ。。。と思い、私もなんでも率先して決定してくれ、なおかつ責任を負ってくれる人が欲しいものだと時折思ってしまいます(笑)

どんなに強い人間でも、時には寄り掛かれる場所が欲しいと思うことはあります。しかし、私には頼れる人がいません。
唯一の頼れる存在であった父は私が40歳になる前に他界しました。
以来、私には困った時や辛い時に飛び込める場所がなくなってしまいました。

特別に何かをしてもらわなくても、そんな存在が心の中にあることは大きな励みになります。
歳をとったせいか、自分が一人だと感じると、とても不安になることがあるのです。

こんな風に大きな台風が来るという時でも、自分で最悪の事態を想定し、準備をし、さらには万が一の時は子供達を守らねばならない。そう思うと、心が少し疲れてくるのです。

外国人夫は「あなたがいれば大丈夫!問題ないでしょ?」と言います。

好意的に捉えればそれは信頼ですが、大変な時に側で助けてもらえないのは寂しくもあります。

若い頃は女性も自立しなければいけない!と思っていたのであまり感じませんでしたが、最近「私にも頼れる人がいたらどんなにいいか。。。」
そんな風に思うことが増えました。

歳のせいで、更年期なのか体調が優れないこともありますし、体力的に色々なことが辛いと感じることもあります。







全ての外国人が我が家の夫と同じわけではありません。
しかし、その割り切りのよさや極端な個人主義は外国人だからだとも思えます。
子供達などは「あの冷たさはアングロサクソンだから!」などと偏見か?思うようことまで口にしています(笑)

子供達にとっては、外国人=父親なのでしょう。絶対に国際結婚なんてしない!と言います。

それを聞いて大きく頷く私。今度生まれ変わってきたときは、絶対に国際結婚はなし!
何が何でも頼り甲斐のある心の温かい日本人の男性と一緒になってやるぅ!

そう拳を握るのでした。。。

しかし、一方ではこの国際結婚のおかげで、強くはなりました。
専業主婦ではありますが、万が一のことがあったときの準備も万端。そしてなによりも揺らぐことのない自信が持てるようになったからです。
男性に頼らずとも生きていけそうだわ、私!といったところです。

専業主婦のリスクとして、旦那様に万が一のことがあった際は終わり。。。
そのように言われますが、旦那様に頼ることができなかった分、危機意識を持つことも出来ました。
そういう点では、よかったのかなと思います。

それでも尚、思うのは、そばにいるのに頼ることのできない寂しさなのです。

何かあった時には「この人がいるから」と、そんな存在が心のどこかにあることは、生命保険のように安心を与えてくれるもので、それは心穏やかに暮らす上では必要なものなのではないかしら?と思います。







今朝は昨夜の台風に備えて家の中へ入れたベランダの物を、再びベランダに戻しました。
大きな鉢植えを持ち上げて、腰をグキッとしてしまいました。幸いギックリ腰にはならなかったようですが、腰が痛いです。。。

そんな中、旅の途中である外国人夫は、能天気にも旅の先々でお友達との楽しそうな写真や自撮り写真を送りつけてきます。

そこには「お土産のリクエストはある?」という言葉はあれど、こちらを案ずる様子はこれっぽっちもありません。。。

明日で連休も終わりです。そろそろ外国人夫も帰ってくる頃でしょう。
こちらの気も知らず、思う存分旅を楽しみリフレッシュできたに違いありません。

モヤモヤしつつも、これで機嫌良くまた頑張って稼いでくれれば御の字かなと、なんとか気持ちに落とし前をつけるのでした。

「亭主元気で留守がいい」

日本にはこんな言葉があります。旦那様方にとっては、まったく失礼なことですが、そう言われるにはそれなりの理由ありきなんだと、つくづく思った台風の夜でした。

大型台風がくると、世間はブログどころじゃない!と、アクセスが下がるので、心の呟きをつらつらと。

大型台風19号が関東に接近しています。東京もすでに雨が降り始めていますが、まだまだ静かです。

先ほど娘とアイスを買いにコンビニへ行ったところ、パンの棚が空でした。大好きなマヨコーンパン、食べたかったなぁ。。。

とりあえず、アイスとカボチャプリンを買ってきました。

水と食料、カセットコンロ、懐中電灯などは普段から不足なく用意してあるので、バタバタと慌てることはありませんが、やはりこんな状況を見ると、今回の台風はちょっと不安になる規模ですね。





こんな日は必ずブログのアクセスが下がります。自分もそうなので分かりますが、気象速報や交通機関の状況など台風関連のニュースに釘付けで、趣味のブログなどを読んでいる場合ではないからです。

しかし、なんだかんだと言いながらも、アクセス数は気になります。アクセスがほとんどない頃はまったく気にならなかったのが、増えれば増えるほど気になってくるのだから不思議です。

Google様の気まぐれで上がったり下がったりするアクセス数に揺さぶられ、喜んだり落胆したり開き直ったり。。。

相変わらずこのブログはアクセスの90%以上が検索流入です。そのせいで、Google様のアルゴリズムの影響をダイレクトに受けるようで、極端に下がったりすることもあるのです。

夏前もガッツーンと下がり、「あらららら〜」と思ってもなす術がないので開き直ったものの、あまり下がると収益にも影響して、私のお菓子代やランチ代がブログから賄えなくなります。
これはちょっと面白くありません(笑)

こんなとき、はてなフレンドなる読者がいないことを寂しく思うのですが、ネットコミュ障ゆえ、自業自得です。

寂しさに耐えながらも、技術的なことはまったく分かりませんし、書く以外に出来ることはなしと相変わらず自己満足に書いていたところ、先月くらいから何故だかジワジワとアクセスが復活。最近はガッツーン以前のアクセスに戻ってきました。

まったく訳がわかりませんが、アドセンス収益もガッツーン以前に戻ってきたので、お菓子は買えます。
つまり、ブログのスイーツ記事が書けるということですね(笑)







Google様のアルゴリズムのみならず、様々なことによって左右されるブログのアクセス。
ブログを本業としている方にとっては大変な問題ですね。
何事もお金が絡んでくると、それだけ複雑になります。

私はブログを生業とするほどの収益はありませんし、あくまでも趣味の範疇ですが、パートなどを始めてしまったせいで、ブログ収益とパート収入をトータルした場合、税金の問題などが出てきてしまいます。

不幸中の幸で、ガッツーンとブログ収益が落ちてくれたおかげで、今年はなんとかクリアできそうですが、もしもガッツーンがなければ、税金を払うことになっていたはずです。

さて、ここに来てアクセスが復活してきて考えるのは、今後もこのようなことを繰り返すということです。
つまり、パートを継続しつつ、ブログが順調であったら、夫の扶養家族として第3号被保険者ではいられなくなるということです。

第3号に関しては賛否両論ありますが、私はお国の定めたこととして、その恩恵は受けさせて頂きます。
正直なところ、外国人夫が納めている税金の額を見るたび、「もうこれ以上我が家から搾り取らないでー!」という気持ちなのです。

そこで最近考えているのが、収入を一つにするということです。

私は若い頃から「お金の入口は複数なければいけない」そう思っていました。
仕事をしていた頃は、副業三昧(笑)
意識高い系の人流に格好良くいえば、リスクヘッジですね。

どれか一つが倒れても、それ以外からお金が入ってくれば問題ありません。ご飯くらいは食べられます。
子供が産まれるまでは、そうやって暮らしてきました。

しかし、専業主婦ともなるとまた状況が変わるのです。
リスクヘッジなどと言って下手に収入を増やせば、見入りはわずかの働き損となることもあります。

ならば主婦だって男性同様に稼げば?となりますが、家事や子育ては誰が担えばいいのでしょうか?

仕事も家庭も同じように100%マネージできる!という方もいるかと思いますが、私は無理です。
というより、そこまで苦しい思いはしたくありません。

私も外国人夫も「どちらか100%なら出来る」ということで、我が家は分業になったのです。







ちょっとお話がそれましたが、専業主婦となった今、昔のようにお金の入口を複数持って収入を中途半端に増やすことは、マイナスにもなり得るということです。

アラフィフとなったいま、もう身を粉にして働く気はありません。
ただ、自分のしたいことができる程度のお金を持ち、あとはゆっくり暮らすのみです。

そんな目的からすれば、第3号被保険者に止まれる程度の仕事があらゆる点で理想的なのです。

つまり、現状からいえば、

パートかブログ、どちらをとるか?

そんな状況です。

パートの時間をもっと減らして収入を少なくすれば?とも考えますが、仕事をする動機はお金だけではありません。
仕事をするのが楽しいからです。ただでさえもっと働けたらなぁ。。。などと思っているのに、大幅に労働時間を減らせば逆にモチベーションも下がります。

あいも変わらず「オールオアナッシング」といった面倒な性格が災いしていますが、こればかりは性分なので仕方がありません。

ブログは辞めるつもりはありません。これはとても楽しく、私の老後の唯一の趣味になり得ることなので、絶対にキープせねばなりません!

となると、カットするのはパート。。。
外で働くのも楽しいですが、パートで働き、なおかつ家事育児にプライベートライフも!ついでにブログも!となると、かなり疲れているのも正直なところです。

以前もブログでそんなことを書きました。


www.hw-frankie.com


パートも契約期間中は続けますが、その後契約更新するか否か?
ちょっと迷っています。
また完全なる専業主婦にもどり、プライベートライフを楽しみ、ブログにももっともっと時間をかけるとか。。。

自分のやりたいことをすべてできるほど、人生は都合よくいくものではありません。
妥協できるところはして、自分が一番欲しい生活が手に入ればそれで御の字としなければ、そう思うのでした。。。

雨風がすこし強くなってきました。
台風の被害が少ないことを祈ります。

東京ミッドタウン『メゾンカイザー』パンも美味しいけれどスイーツもおすすめです。

我が家ではバゲットといえば、メゾンカイザーのバゲット・モンジュです。
他のパンもたまに気が向くと買ったりすることはありますが、何年も定期的に買い続けているのはモンジュだけです。

そんな『メゾンカイザー』 ですが、東京ミッドタウン店にいくと、いつも買うものがあります。







それはパンではなくこちらのスイーツ。

フェナンシェ

小さな一口サイズのコロコロフィナンシェ。美味しさはもちろん、この食べやすさがお気に入り。

外は軽く歯ごたえあり、中はしっとり、ジュワッとバターが香ります。しかし、かなり甘いです。。。

こちらでは1グラム5円の量り売り。
好きな量を買えるので、とても便利!
だいたい100グラムで15個くらいです。

他にもプチサイズのキャラメルバナナマファンやブラウニーなどもありますが、我が家の面々はこのフィナンシェが好みなので、いつもこれのみ。

マロンのエクレア

メゾンカイザー はエクレアも美味しいです。パン屋さんですが、パティスリーと同じくらい満足感があるお味。

今回、初めて栗のエクレアと遭遇したのでお味見してみましたが、とっても美味しかったです。

上にニョニョニョニョとあるクリーム。マロンテイストのバタークリームでしょうか、これだけ口にするとかなりもったりと重たく感じるのですが、シュー皮とキャラメルソース、そして中に入っているたっぷりカスタードクリームのすべてを一緒に口に入れると、あら不思議!印象がガラリと変わります。

素材の一つ一つがそれぞれ美味しいと感じるお菓子もありますが、単体で食べると「ん?」と思うようなものもあります。
ところが、この「ん?」が他のものと一緒に食べることで「!!」に変わり、美味しさを発揮し、それが名脇役的な存在であったことを理解するのです。
スイーツに限らずお料理も然りなのですが、チームワークの勝利といった感じでしょうか。

こちらはまさにそんな印象を受けました。

キャラメルとカスタードクリームがとにかく美味なので、栗抜きエクレアでも食べたい!

余談ですが、このエクレアは食べるところまでケアしてくれます。

このようなものがありまして、こちらを使用すれば、手を汚さずに頂けます。


片手で対象物を持って、片手で写真を撮るのが苦手です。。。いつもブルブルしてブレてしまいます(笑)

ついでにこちらも。。。

塩キャラメル

レジの脇にあると、ついつい手がでてしまうのが、塩キャラメル(笑)

こちらはDEAN &DELUCAでもお見かけします。ただセット売りなので、私はメゾンカイザー ついでにバラで一本、二本買ったりしてペロペロ食べてます(笑)

メゾンカイザーは他にも色々と美味しそうなスイーツがあります。
美味しいパンが沢山あるので、ついついそちらに気を取られがちですが、スイーツ目当てでも使えるパン屋さんなのです!


maisonkayser.co.jp

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長野旅行記 2019年8月 戸隠神社を巡る③中社から戸隠古道を歩き、火之御子社、宝光社へ、熊の恐怖と共に。。。

戸隠神社を巡る記録の最終回です。

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無事に奥社、九頭龍社を巡り、美味しいお蕎麦と蕎麦がきを堪能した後は、いっぱいになったお腹を抱えて、残る三社の参拝です。

まずはお蕎麦屋さんすぐそばに大鳥居を構える中社からです。

戸隠神社では、このように丁寧な説明がされています。

作法もすっかり身につきました!


戸隠の三本杉

中社への石段を登る前に大きな三本の杉の木がそびえ立っています。

この杉がどうした経緯で植えられたのか、ちょっと悲しい伝説があるのですが、とっても長いお話なのでここでは割愛します。
興味のある方は調べてみてください!

御神木に手を触れることができるとあって、参拝客がこの杉の木に触れるため順番待ちをしていました。木肌は変色しツルツルになっています。

多くの人がここに己の持て余す煩悩を置いていくのかもしれないわ。。。
そう思えるほど、木肌が暗い色になっていて、ちょっと怖く感じたのでした。

さて、気分を変えて、ここから石段を登っていくと中社本殿です。

中社(ちゅうしゃ)

こちらの御祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)。
主なご利益は学業成就、試験合格、商売繁盛、開運、家内安全。

石段を登った左手に御神木が。

こちらも三本杉に負けず劣らず、立派な杉の木です。
約700年もの長きに渡りここに根を張り、何を見てきたのでしょうか。
この杉がお喋りできたら楽しいのに。。。

こちらは奥社、九頭龍社の比べて、かなり人手が多かったです。バスが大門のすぐそばに止まるアクセスのよさ、また近隣には美味しいお蕎麦屋さんが点在しているせいでしょうか。

ただ、自然の中に溶け込むようにひっそりとある奥社を訪れた後だったせいか、中社は立派ではありますが、どこか落ち着きません。
静かに参拝だけを済ませ、長居はしませんでした。

さて、ここからさらに二つの神社をまわります。マップを手に「さて、どのルートで行くがいいか?」考えますが、

どの道を通るか?

またそれによって帰りの足であるバス停はどこになるか?

そんなことを考慮すると、なかなか判断がつかなかったので、中社大門向かい側にあった「戸隠観光情報センター」で何通りかの行き方をアドバイスしていただきました。

その結果、火之御子社から宝光社の順番で回ることに。

中社から火之御子社へ

徒歩で中社から火之御子社まで行くには戸隠古道を歩くか、県道に沿って歩くかです。
熊との遭遇が怖かったので、できれば県道沿いを歩いて行きたかったのですが、県道には人が歩く歩道もなく、それはそれで怖いなと。。。

どちらが危険か?確率的に言えば車にぶつかるより、熊に出会う方が低いかも。。。と判断し、古道を歩くことにしました。

中社から火之御子社までは徒歩で20分ほどです。

途中途中でこのように案内があるので、迷うことはありません。ただ熊が怖いだけです。


誰もいません。。。
人っ子一人歩いていません。。。
とても静かで、熊の恐怖さえなければ、とってもステキな散歩道といったところなのですが、この静けさが熊を呼びこむのでは⁉︎ と、お水のボトルを入れたコンビニのビニール袋をわざとカシャカシャ音を立てて歩きました。

ああ、熊よけの鈴を持ってくれば良かった。。。
こんなところで出会い頭、熊さんと遭遇なんてことになったら、私はどうなってしまうの。。。

先へ進むごとに山の中へ入って行くようです。

ここで、再び案内板。あと3分で到着です。もう一息!

しかし、そこでもまた熊です。。。
ここではただの「熊」ではなく「ツキノワグマ」とあります。「Black Bear」ですよ⁉︎
この具体的過ぎる表記がさらなる恐怖を駆り立てます。


もうここまで来たからには怖くとも後戻りはできません。一気に進むと、そこにはひっそりと火之御子社がありました。

普通なら20分かかるところを、15分もかからずに到着!
もう景色を楽しむというよりは、早く目的地へ着きたい一心だったようです。

火之御子社(ひのみこしゃ)

こちらは天岩戸の前で舞を舞った女の神様、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀られている神社です。
その逸話どおり、舞楽芸能上達、開運、縁結び、火防の守り神とされています。

無人でしたが、お賽銭を入れて参拝はできました。

火之御子社から宝光社へ

あまりに怖かったので、ここからまた車道を歩いて宝光社まで行こうかと、一度は県道沿いに降りてみたものの。。。
やはりビュンビュンと車が通る脇を歩くのも怖いわ。。。というわけで、再び森の中へと戻りました。

森の中を歩きながら、もうここまで来たらビクビクしていても仕方ない!という開き直りがでてきます。

そこで考えるのが、遭遇したときにどうするか?です。

その場にバタンと横たわり、死んだふりをする。。。

いや、それよりは視線を合わせずに静かに後ずさる。。。

それでも襲ってきた場合は?

もう戦うしかありません。果たして熊の急所とはどこか?
ニュースで見聞きしたことのある、熊撃退エピソードを思い出しながら、万が一の時のシュミレーションしながら歩きます。


そんなことに気を取られているうちに、なにやら建物が見えてきました。

どうやら横道から宝光社へ到着してしまったようです。
ここまで15分ほどでした。

宝光社(ほうこうしゃ)

こちらが社殿です。見上げると拝殿の彫刻が素晴らしく、とても立派です。

御祭神は天表春命(あめのうわはるのみこと)で、ご利益は家内安全、開拓、学問技芸、裁縫、安産厄除け、女性と子供の守り神だそうです。

ここでそのまま参拝を済ませましたが、きちんとした入口から入っていないため、手水舎でちゃんと御清めもしてないし。。。と、少し残念な気持ちに。

石段を下って行くと、ちゃんとした宝光社の入口がありました。

県道沿いから行けば、正当な順番で参拝できたのに。。。
この、270余段の石段を登るのは大変だったとは思いますが。。。

まぁ、それもこれも神様の御導きと考えましょう!

何はともあれ、無事に戸隠神社五社、すべてを巡り無事に参拝することができました。

このすぐそばに長野駅行きのバス停があるので、そのままバス停へ。


写真のバス停は下り方面行きです。その向かい(こちら側)が長野駅方面行きとなります。

バス停のお向かいには立派な宿坊がありました。こんなところに泊まりながら、1週間くらいこの地に留まるのも悪くないかな?などと考えました。

が、、、やはり熊が気になります(笑)

タイミング悪く、バスがくるまで30分以上待ちましたが、急ぐ旅でもありません。たまにはこんな静かな場所でのんびりするのも悪くないもの。

ぼんやりしているうちに到着したバスに乗り、途中「戸隠蕎麦博物館」にも寄ろうかしら?と考えましたが、とても熊疲れしていたので、まっすぐ長野駅まで帰ったのでした。。。

断念した絶景スポット「鏡池」

「戸隠蕎麦博物館」以外にも、今回断念した場所がありました。

このエリアの見どころとして、神社以外に「鏡池」という美しい景色を拝むことができるスポットがあります。

時間もあることだし、どうせここまできたのなら是非見ておこうと思っていたのですが、今回は熊が怖くて疲れてしまい、足が向きませんでした。

たとえバスを使っても最寄りの「鏡池入口」バス停からは徒歩で山の中を40分ほど歩かねばなりません。
これは冗談抜きで怖かったのです。

途中途中に現れる「熊注意」のサイン、そして黒く丸い熊の目撃情報。。。そんなことを見聞きしてからというもの、とにかく周りをキョロキョロ、視覚、聴覚研ぎ澄ませ、ビクビクしながら歩いていました。

中社そばにある観光情報センターでも「熊、そんなに出ます?」と尋ねてみたところ、「最近、ちらほら目撃情報ありますね〜」と、サラッと言ってくれるのです。。。



中社から火之御子社、宝光社までの道すがら、人気のない古道を一人で歩く恐怖に耐えたわけですが、それをまた再び?と思うと、その恐怖に打ち勝てず、心身ともにすっかり疲れてしまい、「鏡池」への訪問を断念したというわけです。

「鏡池」よりももう少し簡単に行ける「小鳥ケ池」というところもおすすめらしいので迷いましたが、いずれにしても熊の恐怖に耐えねばならぬのは同じこと。というわけでこちらも断念。。。

我々人間の方が山に入っていくのですから、熊との遭遇は仕方のないこと。きっと熊の方も「あの女、キョロキョロと怖い顔して歩いてるな」なとど陰からこちらをうかがっていたに違いありません。

次回は一人ではなくお喋りしながら歩ける同行者と訪れるか、熊よけの鈴を持参で今回見逃したスポットを見に行きたいと思いました。

見逃しスポットはありましたが、何はともあれ目的のお蕎麦屋さんで食事もできたし、戸隠神社五社すべてで参拝することもできたので、今回の戸隠トリップは大成功と言えましょう!

長野旅行記 2019年8月 戸隠神社を巡る②奥社、九頭龍社までの道のり。クマスギの並木を抜けた先にある御神徳。

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8月の下旬でしたが、吹く風は涼やかで、お天気もすごぶるよく、とても気持ちのいい山の朝です。

長野駅を朝7時に出発し、戸隠高原フリーきっぷで一気に奥社入口まできました。

ここからいよいよ戸隠神社、奥社へ!

そういきたいところですが、ここで焦ってはいけません。まずはバスを降りたらトイレです!
これから山の中へ分け入ろうというのですから、次にトイレへ行けるのはいつかわかりません。

バス停のすぐそばに、ちゃんとトイレがあります。

準備万端整ったら、いよいよ奥社まで片道約2キロの旅です。

早朝であったせいか、人影はほとんどありません。

未知なる領域への侵入にワクワクしながら少し行くと、大きくて立派な鳥居が姿を現しました。
ここから、なんとなく空気が変わるのを感じたのは気のせいでしょうか?

歩いていると次第に車の往来の音が遠ざかり、サワサワとした木々の立てる音だけの世界となります。


「く、くま。。。」

思いもよらず、初っ端からこのような看板を見て、これからどんなに山の奥深くまで分け入ることになるのか?
いきなり心配になってきました。。。
ウォーキングで鍛えているとはいえ、山歩きはほとんど経験がありません。ましてや熊って。。。

それでも、自然の中に身を置くという非日常が新鮮で、歩みを進めるごとにいい気分になっていきました。

私って、実はアウトドアに向いてるのかも〜などと、鼻歌などを歌いながら15分ほど歩いたでしょうか、いよいよ前方に朱塗りの門が見えてきました。


随神門と杉並木

ここからは神域となります。悪いものが入ってくるのを防ぐための門です。

随神門の朱色と自然の緑のコントラストは、まさに「映え」する美しさです。

ここまでくると、すっかり下界から遮断された世界に感じられます。

長野県の史跡、天然記念物である樹齢400年を越えるというクマスギの並木道が500メートルに渡りつづいていきます。

ほとんど人のいないこの神秘の中で、静かにこれからの人生をどう生きるか?
自分と向き合ってみるわ。。。

などと、ちょっと格好いいことを考えてみたものの、不思議と頭がスッキリと空っぽになるのです。これはどうしたことか⁉︎ まさに無の境地です!

普段、邪念に満ち満ちている私の心の中。お友達からは「座禅にでも行きましょう」と誘われたり、「自分でメディテーション(瞑想)するといいわよ!」などとアドバイスを頂きますが、自分ではできそうにないわ。。。というくらい難しいことに思えていました。

しかし、どうでしょう!
自然美に圧倒されたのか、心は清々しくも無になっていたのでした。

延々と杉並木はつづいています。

自然の織りなす芸術です。杉の木がそびえ立つ景色も壮観ですが、足元もなかなか面白いものです。


2010年に放送されたJR東日本『大人の休日倶楽部』の撮影地となった戸隠神社ですが、その際に吉永小百合さんが中へ入ったため、その後真似をする人が増えたとか。
杉の木が傷むのを防ぐために、人が入れないように今はこうして紙垂がかけられています。

どれほど歩き続けたでしょうか?
行けども行けどもなかなか先が見えません。
人生も同じ、先が見えないというのは不安なものです。それでも目的があれば歩き続けられるものです。

そうこうするうち、平坦だった道が急勾配の石段に変わります。

この石段、270段あるそうですが、それよりも長く感じました。行けども行けども終わりが見えません。
息切れがします。滴る汗を拭いながらも登り続けます。
日頃のウォーキングの成果を遺憾なく発揮する時です!

まだまだ50代!行けるぞ自分!

目的に向かって突き進むのだ!

そう叱咤激励しながらヒーヒー言いながら歩きます。

すると、ようやく何か建物のようなものが見えてきました。
あれぞ目的の奥社です!

随神門から途中で景色の写真などを撮りながらゆっくりきたので、30分ほどかかりました。

手水舎の冷たい水でお清めしてから、参拝へ向かいます。


奥社(おくしゃ)

奥社は戸隠神社の御本社。御祭神は天手力雄位の(あめのたぢからおのみこと)で、開運、心願成就、五穀豊穣、スポーツ必勝などに御神徳があるとされています。

道中、人の姿はチラホラたまに見る程度でしたが、こちらにくると数十人の人が参拝していました。
順番を待ち、手を合わせ、しっかり参拝できました。

そこから左手に行くと、九頭龍社です。

九頭龍社(くずりゅうしゃ)


中を撮影することはできないので、遠くから。

御祭神は九頭龍大神様(くずりゅうのおおかみ)で、水を司る雨乞いの神様です。他にも縁結び、心願成就、そして虫歯の神といった珍しい神様がいます。

とても小さく質素なせいか、外国人観光客のカップルは分からなかった様子。近くにいた方が指差すと、「あら?」といった表情(笑)
それにしても、よくぞ遠くから来たものですね。長野のこんな山の上まで訪れるとは、よほど興味があるのかもしれません。ちなみにそのカップルはフランス語を話していました。日本語はわからないようですが、母国語で読めるパンフレットやインターネットサイトなどはあるのでしょうか?
余計なお世話ながら、ちょっと気になりました。





さて、そんな他人の心配をしながらも、しっかりと参拝させて頂きました。

私、虫歯はありませんが、何故か戸隠神社五社の中で、こちらの九頭龍社が一番心惹かれる場所でした。
それは訪れる前からで、「ここだけは参拝したい」と強く思っていたのです。

そんな九頭龍社で無事に参拝を済ませだ後は授与所へ。

9時少し前だったので、御朱印帳を抱えた人の後ろに並び、窓口が開くまで少しだけ待ちました。

祈祷おみくじ

ここでは御守りを買ったり、おみくじや御朱印をいただくことができます。

この時も、御朱印を頂こうと数人の方が並んでいました。私の周りにはほとんどいないのでピンとこなかったのですが、やはりこういうところを訪れると昨今の御朱印ブームを実感しますね。

私は御朱印集めの趣味はないので、こちらでの目的はおみくじです。
ここのおみくじ、普通と少し違います。ただ自分でひくのではなく、年齢を申告すると神職がその人のためにおみくじを引き、ご祈祷してくれるというもの。
つまり運を引くというよりは、自分だけに与えられる神意といえます。

このように、自分の数え年がわかる表があります。

自分の数え年を伝えると、神職の方が奥の方へ行き、割と大きな声で年齢を詠みながらご祈祷するので、周りの人に自分の年齢がバレバレです(笑)

私はあまり気にしませんが、女性なら気にする方もいるかもしれませんね。

しかし恥ずかしがらず、このおみくじは是非頂いて欲しいものです。

ここにある文言は、神々の物語にちなんだ和歌に神意が表されているため、その意味を汲み取るのはとても難しいのですが、何度も読み返していると、次第に理解できてきます。
よく考えながら読んだせいか、心に沁みました。。。

尚、子供用にはもっと簡単に書かれたものもあるそうです。

こちらのおみくじは木などに結んで残さずに、「一年間の指標として持ち帰りましょう」とあります。
もちろん私もそのお言葉に従い、持ち帰り、いまも読み返しています。

おみくじの他に自分用に御守りも。
開運龍水晶御守。

「この御守り、戸隠神社神域の圧倒的パワーが注入祈願されているんですって!」

外国人夫にそう説明したところ、、、

「これ以上パワーアップしなくていいです。。。」

そう複雑な顔。。。
私としてはここ数年勢いが衰えているのを自覚しているのですが、まだまだ表向には元気に見えるようです(笑)

帰り道

朝一で予定していた奥社、九頭龍社の参拝を無事に終え、次に目指すはお蕎麦屋さんです!

また元来た道を帰ります。
行きの登り坂はなかなかハードでしたが、下りは楽々です。

おみくじにも大変良いことが書かれていたので気分も上々。
この後は、お楽しみのお蕎麦屋さんが待っています!

奥社へ向かう途中は心を無に、額に汗して懸命に歩みを進めた私ですが、そんな慎しみ深き私は何処に???

帰りはどうしたわけか、気分は『もののけ姫』です。
山の中にポツンと一人でいると、まるで山犬に育てられた「サン」にでもなったような気分です!







「山犬は何処におる!」

「アシタカ!ヤックに乗せて私を蕎麦屋まで連れておいき!」

などという、おかしな妄想が頭の中に広がってきたのでした。もう邪念どころではありません。
しかし、そんな妄想に真面目に酔いしれることができるほどに、そこにある自然は現実離れしているように感じたのでした。

さすがに最後には正気に戻り、あまりのバカバカしさに、一人で笑ってしまいました(笑)
山道で一人ケラケラ笑いながら歩いてる中年女。気持ち悪いです。

誰もいなくてよかった。。。

しかし、随神門へ戻る頃には、人も多少は多くなってきたようです。これから奥社へ向かう人達のようですが、チラホラとすれ違う人が増えていきました。

再び朱塗りの随神門を抜け、また来た道を歩き、奥社入口まで戻る道すがら、向かいから歩いてきた若い男の子のグループが突然立ち止まりました。

なにかしら?と思ったら、熊を目撃したというではありませんか⁉︎

もしや、あの看板にあった熊なのか⁉︎

「大きかった?」

「そこそこ」

「黒かった?」

「はい。真っ黒でした」

「怖い!私一人なの!一緒にもどって!」

などと無理なお願いをしましたが、当然のことながら一笑に付されたものの、今時の若者は優しいです。

「僕たちはこれから奥社へ向かうので、あわてて転ばないよう、気をつけて戻ってくださいね」

そう爽やかな言葉をかけてくれたのでした。

ああ、これもご利益の一つだわ。うふ。

そんな些細なことに気分を良くし、熊への恐怖は脇に追いやることができました。そのお陰か、奥社入口に到着したのは10時前。

それでも2時間近くは歩き続けてきたことになります。さすがに疲れました。
幸いなことに中社へ向かうバスも10分ほどで到着するというグッドタイミングです。
しばしバス停に腰掛けて、バスを待ちます。

バスはこのパーキングの端にあります。


近隣にはちょっと時間を潰せる場所もあります。


ほどなくすると、ほぼ定刻通りにバスがやってきたので、「戸隠高原フリーきっぷ」を手にバスに乗り込みました。

そして5分もかからず目的の中社大門前に到着。

ここまでは予定通り、なかなかよい調子。
この後、お蕎麦屋さんで美味しいブランチを頂き、戸隠神社残り三社を巡ったのでした。。。

③につづく。。。

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