お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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話題の漫画『こぐまのケーキ屋さん』を読んでみたら『アルジャーノンに花束を』を読み返したくなった。

このタイプの本、生まれて初めて買いました。
はい、ほんの気まぐれです。

最近本屋さんへ行くたびに、あちこちで見かける本で、平積みしているところもあれば、派手なポップで飾られているところもあります。

そんなに面白いの?と、他に買いたい本もなかったので、物は試しと買ってみました。

面白かったです。クマさんがあまりに純粋で可愛くて笑ってしまいます。
でも、ただ面白いだけではないんじゃないかしらとも思いました。

それは、読んでる途中に何度も思い出したのがダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』という本です。古い作品ですがかなり有名な小説なので知っている方も多いと思います。長くなるので内容は割愛しますが、なんとなく根っこの部分に共通するものがあるような気がしたのです。

それは「純粋な心」です。人を疑ったり、欲をかいたり、人に悪意をもったりなどとは無縁な主人公。
些細なことに感動し、幸せを感じて暮らしている様は、こぐま店長もチャーリー(『アルジャーノンに花束を』の主人公)も同じです。
もちろんお話自体は全然違いますが、そんなどこか共通するところを感じるのです。



この『こぐまのケーキ屋さん』が人気の理由はまさにそこなのではないのでしょうか。
誰もが羨むような純粋な心に人は強く惹きつけられるものです。それはほとんどの大人が失ってしまった心だから。。。
この作品、子供が読むよりも大人が読むべき本なのかもしれません。

私は話題になっているものを避ける傾向にあって、文学賞を受賞したような作品は素通りしておりますが、実際に世間で話題になるような本は、もしかしたら一読の価値があるのではないかしら?と、ちょっと考えを改めたしだいです。

『こぐまのケーキ屋さん』もしかりで、たかが短い漫画じゃないのさ!などとあなどってはなりません。
なんだか人生うまくいかないなぁ。。。とか、人間関係などに悩んでいる人なんかは、試しに読んでみたらいかがでしょうか。ちょっとした気づきがあると同時に、気持ちが軽くなるかもしれません。
また、頑張りすぎて心が疲れているときなどに読むと、ふっと肩から力が抜けて行くような脱力促進効果のある本でした。

何十年かぶりに『アルジャーノンに花束を』も読み返したくなりました。とっても考えさせられる良いお話なのでおすすめです。




こぐまのケーキ屋さん (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)




アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)