お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

Sponsored Link

男って可哀想な生き物だわ。と、悟った修学旅行の夜。

今週のお題「修学旅行の思い出」

我が修学旅行の思い出といえば、まさにバイオレンスの一言に尽きます。

昭和の時代、修学旅行の行き先はといえば、東京の中学校はほとんどが京都・奈良でした。お約束のように奈良公園の鹿に餌をやり、京都では寺を回り、清水寺を見学した後のお土産を買うというパターン。

子供にとっては全く退屈な旅で、抜け出しておいしいうどんでも食べにいけないものかと常に隙を狙っていたのが思い出されます。

さて、そんな退屈な旅行でおかしくなったのか、ある晩宿泊先の旅館で事件は起きました。事件といっても今思えば大したことではありません。
男子生徒が女生徒の部屋に忍び込みお喋りをしていたところを、運悪くというか間抜けにも生活指導の先生に発見されてしまったというありがちなことです。

ここからはまさに昭和劇場!
なんの関係もない人間までが「集団責任」という名の下で廊下に引っ張り出されたのです。その時鼻ちょうちんを出して爆睡していた私も「おきろー!」と蹴り転がされたのでした。狸寝入りではなく本気の爆睡状態でしたが、普段の素行があまりよろしくなかったせいか「この狸女め!」とでも思われたのでしょう。

廊下に並ばされたクラス全員を前に、現在ではご法度となっている「犯人探し」が始まりました。つまり言い出しっぺは誰か?ということです。そもそも悪いことをする人間というのは名乗り出るほど善人ではありません。みんな「俺、知らねー!」と知らん顔です。
「名乗り出ないと全員寝られないぞ!」
今でいったら完全に虐待になるであろうセリフで恫喝をする教師たち。

その時です!

「僕です!すべての責任は僕にあります。みんなを部屋に返してください!」

正義感強き学級委員の男子が一歩前に出て、叫んだのでした。
その瞬間、お約束のように体育教師が躍り出て、その男子生徒にいきなりの顔面平手打ちです!
完全なる体罰です。。。

しかし驚くべきことに、そのあと数人の男子が「俺もです!」と自首し、自らビンタをいただきに行くではありませんか!
しかもその面々は犯人であることはおろか、女生徒の部屋につま先ほども入っていない真面目な子達だったのです。

どうしたんだ、お前たち!?
何をトチ狂った!?
格好つけてるつもりか?
そんなに女にモテたいか?

と、そんなことを考えていた私はとうとう耐えきれなくなり笑い出してしまいました。

「笑ってるのは誰だー!!」

当然のことながら怒り狂う教師たち。
おっといけない。。。このままでは私までビンタを頂戴することになってしまうわ!と、必死で笑をこらえる私。しかし今度はそんな私の様子を見ていた他の女子たちが笑い出してしまったのです。
あちこちから「クックックック。。。」「ひい〜。。」などいうう押し殺した笑い声が聞こえてきます。まさに笑いの連鎖です。

そんな様子をビンタを食らった男子は不思議そうに見ていました。
きっと己の妄想の中ではヒーローになるはずだったのでしょう。しかし実際には「自分から殴られに行くアホ男子」と笑われてしまったのです。

結局女子はビンタをいただくことのなく部屋の戻されました。

正直者が馬鹿を見る。。。そして男とはなんと可哀想な生き物なのか。

若干15歳にして学んだ夜だったのでした。

それにしても今の時代、あんな熱血男子も体罰教師も絶滅していると思うと、よい時代になったものだな〜と思うのでした。

ちなみに高校時代の修学旅行も、くだらない事が発端となりクラス対抗『仁義なき戦い』が繰り広げられていました。
翌朝、殴り合いの果てに顔を腫らした輩がワサワサいたのを覚えています。
まさに昭和です!