お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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「シンプルな暮らし」「ミニマルライフ」とお金の関係について考えていたら、豊かさの本質がわかった気がした件。

9月になり、あの猛暑はとりあえずひと段落したような、カラッと涼しい気持ちの良い朝が多くなってきました。

カフェのテラス席などに座っていると、ちょっと肌寒さを感じたりすることもあり、そろそろ衣替えの季節だなと、ざっとクローゼットなどをいじり始めています。

着ない服はほとんど処分するか、娘が欲しがればあげたりで、相変わらず手持ちの服は多くありません。かといってミニマリストほどシンプルでもないというところに適当さ加減が出ています。



なにごとも無駄なくスッキリ!

綺麗に!シンプルに!

普段からそんなことばかり言っていますが、いざスッキリし過ぎると、なんだか見すぼらしくなるのも嫌だわと、誰に張るでもない見栄が顔を出したり、私はミニマリズムなんて流行には乗らないわよ!とばかりに、へそを曲げてみたり、結局はただの断捨離癖を持つおばさんといったポジションを長年キープし続けています。

私は何事もシンプルなものが好きです。物でもなんでもシンプルが一番と考えています。
それでも何故か、ミニマリズムというものに心惹かれません。それは一体何故なのでしょうか?

シンプル生活の流行

物を持たない「シンプルな暮らし」とは、もはや流行といってもいいでしょう。

いつの時代もそのような生活をしている人はいましたが、かつてはこれほど話題になるようなことはありませんでしたし、現在のような素敵なイメージもありませんでした。

しかし、昨今では本屋さんなどで関連本を見かけることも普通になりました。もちろん買うことはありませんが、興味がないわけでもありません。
それはシンプルに暮らすことに対する興味ではなく、なぜそのような心境になるのか、またいかなるメリットがあるのか、そんなことに対してなのです。

お金を出してまで本を買おうとは思いませんが、時折ネットの記事やブログなどで色々なサイトを読むこともありますが、実践者の方々は皆さん一様に、

「物を持たないことで心が豊かになった」

と、そんな風に言っています。

私も専業主婦なので、暇さえあれば断捨離など不用品の整理を日常的にしていますが、この感覚がイマイチよくわかりません。
時にまだ必要なものまで捨ててしまい困ってしまうこともあるほど、調子にのるとすっからかんになるまで捨ててしまったりして失敗する事もあります。
以前、リビングのソファーまで処分してしまい、家族から大顰蹙を買ったこともあり、以来気をつけてはいますが。。。

しかしです!そこまでしても私は心が豊かになるとまでは思えないのです。ただ「スッキリした」とか「掃除がしやすくなった」程度です。

物を持たないことで心が豊かになるとは、一体どういうことでしょう?




煩悩のコントロール

物を持たないとは、買わないから物が増えないのか、買っても別のものを処分するから増えないのか?
そもそも欲しくないのか?
欲しいけど、ミニマリストになりたいから欲しがらないようにしているのか?

色々と疑問が湧いてきたりするのでさらに傾向を探ってみようとしましたが、あまりに千差万別と言いますか、ポリシーが見えずらく、よくわかりません。

これは私がミニマリズムに対してあまり知識がないせいなのかもしれません。
ただ、ミニマリストとしてのイメージをそのまま実践しながらも、表現法が異なるという複雑さしか感じません。

ただ、全体的なイメージとして、積極的に消費活動に精を出している人は多くないようですね。
つまり、このような方々はそもそも物を欲しがっていないということになります。
それは物を持たない方が豊かであると心底信じているからなのでしょう。

私も最近はすっかり物欲が減退して「欲しい物がないわ〜」などとよく言っていますが、それは買える範疇の物で欲しいものがないということです。もしも今、「これで好きな買い物をしてきなさい」と1000万円もらったなら、物欲の権化となり秒殺で使い切ることでしょう(笑)

それはまさに「煩悩のコントロール」です。シンプルライフによって得られる豊かな暮らしとは、煩悩から解放されたことで得られる開放感のようなものなのではないでしょうか。

あれが欲しい、これが欲しい、そんな物欲を持っていても肝心のお金がない、または遣ってしまってはその後の生活が不安で手がつけられない。
そんな人が物を持たないというポリシーを持つことで、満たされぬ欲を捨て去ることができるのです。欲がなければ気持ちは平和になります。この平和で楽な心の状態を「豊か」と表現されているのではないかと推測します。



手に入らない物を追い求めるよりも、欲を捨て手に入れることを諦めて「シンプルライフ」とちょっとオシャレにカテゴライズすることで不満は払拭され、何か「特別なことをしている自分」という満足感を得ている。。。そんな感じを想像するのです。

お金がかからず、一見するとお洒落な感じ。これが今の時代受けているのかもしれません。
修行僧のようにまるで欲のない生活をしているように見える方々も、結局のところその根っこはお金とは無関係ではないのではと思ったのでした。

ミニマリストであることは特別ではない

今でこそ「シンプルな暮らし」「ミニマルライフ」などという言葉がありますが、もしも余計な物を持たずにスッキリとした部屋でシンプルに暮らすことを指すのであれば、そのような人は昔からいくらでもいました。現在でも周りを見渡すと、そんなお友達はたくさんいます。しかし、誰一人として「ミニマリストなの」などと言っている人はいません。

世のミニマリストにありがちなビフォーアフターもので、「かつての私はこんなに沢山の物に囲まれて暮らしていました!」などと写真入りで掲載されているようなものを見ると、ゴチャゴチャと物に溢れた乱雑な部屋で暮らしていた様子が伺えます。しかし、世の中そんな部屋で暮らしている人の方が少ないのではないでしょうか。
普通に暮らしていれば、整理整頓や掃除は日常的なものです。そこまで物が溢れる前にどうにかするものです。

私もミニマリストではありませんが、物がないスッキリとした部屋の方が好きです。家族の部屋は治外法権なので手出しはしませんが、キッチン、リビング、ダイニング、玄関、バス、トイレットなど家族共有のスペースに関しては、なるべく大型の家具は置かずに、必要のない物はすぐに処分するようにしているのであまり余計な物はありません。
それは単にお掃除が楽だからという、専業主婦の知恵でもあるのですが。

私の友人宅も同様です。どこもスッキリとした生活をしています。納戸の中まではわかりませんが、少なくともリビングなど目につく場所にゴチャゴチャと物が置いてあるようなお宅はほとんどありません。

特にお金持ちのお宅などはショールームかと見間違うほどのスッキリ感です。余計な物など目につくところには何一つありません。その代わりに上質な家具が置かれていたりします。
お掃除もメイドさんがいるので常に床も棚もピカピカです。物は持たないけれど、高価な家具や家を綺麗に維持する人件費にはお金をかけているということです。
こうした方々は決して物を買わない訳ではありません。一緒に出かけても、素敵な物があれば買っているのをよく見かけます。
きっと上手く収納しているか、定期的に断捨離など持ち物の整理をしているのでしょう。

ミニマリストのブログ

ここでまたちょっと気づいたのです。
ミニマリストといっても、必ずしもお金を遣わない人ばかりではないということが!

様々なミニマルライフブログなどを見ると、中には家具や身につけている物など、なかなか高価な物を揃えている人もいます。
物を置かないことはお金を遣わないということではないというのがわかります。

シンプルな暮らしなら、それこそ立派なベッドなど持たず、マザーテレサさながらゴザ一枚、キッチンも素敵なシステムキッチンではなくただ小さなシンクと一口コンロでいいじゃない!というのは、私の勝手な思い込みだったようです。。。

そうなのです。一言でミニマリストといっても、そこには様々なタイプが存在しています。

これはミニマリストのブログなどを一通りのぞいて見ると明らかです。

もう何でもかんでも100円ショップや無印で、模様のない無地のもので揃えている人。

とにかく物は少なければ少ないほど良いと、ソックスや下着すら数枚しか持たない人。

お金をかけることを良しとせず、買わない暮らしを実践する人。

非文明的生活で精神性を追い求める人。

ここまで違ったタイプのミニマリストがいるとは。。。シンプルであるはずなのに、とても複雑です。

こうしたミニマリストのブログを読めば読むほど、ますますミニマリズムがわからなくなるです。

「豊かさ」と「お金」

よくお金がなくても豊かな暮らしはできる。そんな話を聞きますが、お金が大好きな私などは、なかなかそう思えません。

欲しい「物」はなくても、やりたいことは山ほどありますから。
「物」ではなく「事」です。
旅をしたり、人と会ったり、お肌を磨いたり、「物」として手元に残らずとも、「経験」「体験」という豊かさを得ようと思えばお金はかかります。

「物」ではなく「事」までも断捨離し、余計なことは一切せず、シンプルに毎日寝ているだけいいわ〜と言う人なら別ですが、行動そのものを断捨離している人はそうそういないでしょう。

人里離れた山奥に住まい、晴耕雨読の日々を過ごすのも悪くないかも⁉︎などと考えることもあるにはありますが、それが日常になってしまったら、果たして豊かさを感じながら暮らしていくことができるかどうか、自信はさっぱりありません。

お金があれば、スーツケース一つに私物を押し込め、その時々でライフスタイルを変え、身軽にシンプルに過ごすこともできるでしょうが、それとてお金はかかります。



やはり自分の思う通り、豊かな暮らしを実践するためには、ある程度の経済的余裕は必要ということです。

シンプルに暮らすというのは、案外難しい事なのかもしれません。
ただ物を持たないことがミニマリズムなのではなく、そうしたライフスタイルを含めトータルで考えると、それはそれは奥の深い生き方なのです。

恐るべしミニマルライフ!

豊かさの本質

なんやかんやと好き勝手言っていますが、ミニマリストだろうとそうでなかろうと、やはりシンプルとは良いものです。
人間関係にしろ、自身の考え方にしろ、生き方にしろ、居住空間にしろ、複雑なのは面倒です。
それで自分の心が荒れるくらいなら、なんにも持たない方がいいわよと思うのは納得できます。

まさに、それこそが豊かさの本質なのかもしれません。

わからなかったのは、ミニマリズムとかミニマリストとかミニマルライフなどという横文字言葉が流行したせいです!
なんだか洒落たことを連想させるこの言葉が、余計なイメージを作り上げて、シンプル脳を持つ私のような人間を混乱させたのでしょう。