お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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若ければそれでいいってことなのか⁉︎ 中年女はケーキ屋さんで働けない件について思ったこと。

少し前にとあるケーキ屋さんでお買い物をしました。
その店、置いてある商品は間違いなく美味しいのですが、相変わらず接客はイマイチ。。。
というよりも、はっきり言ってよろしくありません。

店に立つのは私の知る限り全員20代の若い女性達なのですが、お客様に対して一切笑顔はありません。
ニコリともせずに商品を用意し、黙って会計を済ませるのみで、人の顔さえ見ません。
ここまで愛想がないと、逆にそのようなコンセプトの店なのかも?と思ってしまうくらいの徹底ぶりです。

もう何度も行っている店なので慣れっこというのか、そんなものかなぁ。まぁ、美味しいし、特に失礼をされたわけでもないしいいかしらね。
などと思っていたのですが、その後に訪れた別の店で歳はとっているけれど非常に感じの良い接客をする女性を見て、ふと考えてしまいました。

「若けりゃいいのか?」と。



よくお友達とのランチの席で、誰かが
「ケーキ屋さんで働きたいわ!」
「可愛い小物を扱う店で接客とかしてみた〜い」
などと口走ると、別のお友達がそれは不可能だ!とバッサリ。

「ケーキ屋さんとか、可愛らしいイメージの店は絶対に年寄りは雇われないわよ。甘いものなら団子屋になさい!」

などと言います。
確かに流行りのスイーツショップやブティックで中年のオバサンやオジサンが働いているところなど見たこともありません。
どんなに無愛想でも、そこには必ず若い女の子がいます。

接客のスキルや人間的な成熟度よりも、見た目の若さが一番重視されるだなんて、おかしくはないか⁉︎

接客になぜ歳が関係する⁉︎ オバサンから買うと不味くなるとでも言うのか⁉︎

いきなり更年期障害で具合が悪くなられると厄介だからじゃないの⁉︎

年寄りは面倒くさい人間が多いから、使いづらいんじゃないの?

などなど、そんな話で盛り上がったりするのですが、ケーキ屋さんなどは店員ではなく商品そのものがメインです。
別に売り子が何歳だろうが関係ないのではない?と我々中年は思っています。
できることなら、若さよりもお客様が気持ちよくお買い物が出来るような人から接客を受けたいと。

しかし現実を見れば、菓子屋に限らず日本の社会は若ければいいというところばかりです。

もはや、我々は可愛いもの、素敵なものに囲まれてお仕事をするなんてことは不可能なようです。

「あ〜、わかってないわ。なんて未成熟な社会なのかしら⁉︎」

ろくに働く気もないくせに勝手に言いたい放題、大袈裟に嘆く中年女達。

しかし、ちょっと冷静に考えてみると、やはり「若けりゃいい?」と思わないでもありません。
というもの、最近ちょっと「年には敵わないなぁ。。。やっぱり若さの価値って大きい。。。」と感じたことがあったのです。



私がまだ10代の真ん中頃に出会った人がいました。ほんの一時期だけ関わり合い、しかもあちらは一回り以上年上とあって、私の存在など「ただ見ると、いつもそこにいる女の子」程度の認識だったに違いありません。
しかし私はとにかく憧れというのか「こんな凄い人が世の中にいるんだわ。。。」と一方的に偶像視していて、その人が別の星から来た特別な人間だとでもいうように、ただただ密かに崇め立てていました。

いつしか私も大人になり、住む世界も変わり、やがてその人のことは記憶から消えていました。
それが、つい最近になってネットのニュースでその人を見かけたのです。
その人が病気で手術をし、現在は療養中というショックなニュースでした。

もう何十年も前のことで、本当に思い出すこともない人だったのですが、急に色々と思い出しました。

当時は若くてエネルギーに溢れていて、やることも破天荒で斬新。そのくせ知識人で理路整然と物事を語る。そんなギャップがまた素敵に写ったものでした。
とにかく子供だった私にとってその人の全てがパーフェクト。まるで映画に出てくる不死身のヒーローといった感じだったのです。

それが病気、手術、療養中なんて、その人とは全く無縁と思われるような言葉を見て、歳をとるってなんて残酷なことなのだろう。。。と、悲しくなりました。
ついでに現在の写真まで見ちゃったものだから「あれ?普通のオッサンになってる⁉︎」と、更に激しい衝撃を受けたのでした。

やはり若さとは特別なものなのです。
私があれほどまでに彼を偶像視していたのも、若さあってのことなのを認めないわけにはいきません。

たとえ同じ人であっても、あの時のあの人が病気で、見た目も今のようなただのオッサンであったら、私はあれほどまでに憧れを持つことはなかったでしょう。

なんだかそんなことを思うと、やっぱり若けりゃそれでいいのかな?

そんな気持ちになります。

中年がケーキ屋さんで働けないというところからかなり飛躍しましたが、つまるところ若いってそれだけで価値があるということなのでしょう。

中年に価値がないというのではありません。ただ肉体的な若さとは見た目のみならず、機能の面でも価値の高いものなのです。

なんだかんだ言っても、やはり人間は元気が一番だし、仕事だって元気にできる人の方がいいのです。

ケーキ屋さんで働きたければ、中年になってからでは遅い!若いうちだけよ!ってことですね。