専業主婦という生き物

美味しいもの、美容、国際結婚、噂話、専業主婦についてなどを思いつくまま綴るブログ。

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働きたくない!という理由で専業主婦にしがみつく理由。ボロは着てても心は錦の底にある覚悟と楽観。

自分で言うのもなんですが、私はものすごく不精で、自分から連絡して人に会うようなことはほとんどありません。
一人なら一人でそれでよしと、来るものは拒まず、去る者は追わずという気持ちでいるので、今ある人間関係は全て相手の尽力により成り立っているという有難い状態なのです。

そんな不精人間なので、相手がなんらかの理由で連絡してこなくなると、途端にご無沙汰となります。



先日、長らく会っていなかった専業主婦友達から珍しく連絡がきました。
結構仲の良い友人なのですが、かれこれ一年は会っていなかったでしょうか、お互いの近況報告も兼ねて久しぶりに会う事になりました。

そこで驚いたのはその変貌ぶりです。
かつて待ち合わせ場所といえば、お洒落なカフェかホテルのティールームのような場所を好んでいた人が、いきなりチェーン店のカフェを指定してきました。
私などは行き慣れているので、どこでも構いませんが、「あの人が⁉︎」とちょっと意外な気がしたのです。

そして会って二度びっくり。以前の面影はすっかり無くなっていました。

かつては上から下まで有閑マダム風の高価でファッシナブルな格好をしていた人が、普通のおばさんになっていたからです。
着ていた服こそ上質なものでしたが、履いていた靴はイタリアものの高価なハイヒールから合皮のペタンコシューズに、バッグもHERMESからキャバストートに。
いつも美容院でセットされていた隙のない綺麗な髪も白髪混じりのショートカットにと、まるで別人のようになっていたのです。

「あなた!どうしちゃったのよ⁉︎」

何でも正直に言ってしまう私は、思わずそう口に出してしまいました。

聞けば、ここ数年ご主人の会社がうまくいかないとかで、経済状況が変わったといいます。
収入が激減した上、税金が重くのしかかり、そのタイミングで二人の子供が進学と、入ってくるお金の何倍ものお金が出て行くという生活がずっと続いているといった状況なのだそうです。

それなりの蓄えもあっという間に食い潰され、アクセサリーからバッグまで売れるものは全て売り払っていると言います。

しかし、このようなお話はよくあることです。このお友達に限らず、経済不況の波にさらわれて、ダメージを受けたという話は少なからず聞こえてきます。

普通であれば、専業主婦もここで腹を決めて働きに出るものですが、彼女は未だに専業主婦のままです。

自分の自由になるお金がないという彼女に、「それなら働いたらいいじゃないの」と言ったところ、

「絶対に働くのは嫌!私は専業主婦でいたいのよ!」

それはそれは自信たっぷりに言うのです。

私は常々、自由になるお金がないのなら、専業主婦でいるメリットはないと思っています。

自由にお友達と食事をしたり、お買い物をしたりとふらふら外へ出ていけば当然お金はかかります。
それらの費用を捻出できなければ、家に居るしかありません。
ただ家に閉じこもって炊事洗濯、育児だけをしているのなら、ハウスキーパーやベビーシッターと変わりのない生活だと思うからです。

贅沢三昧な生活をするということではありません。質素に暮らすのはよいことです。また、外であれこれするよりも家にこもっていた方が好きだわ!とそんな人は別です。

しかし、例えば趣味であるとか、自分のやりたいことがあるにもかかわらず、お金がないという理由で実現させることができず、我慢続きの生活を強いられるのなら、専業主婦など退屈でつまらない生き物だと思うのです。

実際に今の彼女は美容院へ行くのも、マツエクもネールも全てやめ、お友達とのランチも全てお断り。
洋服も10年前のものを着まわして、自分のためには一切お金は遣わなくなったそうです。
お洒落と社交が大好物であった彼女がそれらを生活から全て排除しなければならないのは、かなりの忍耐が必要だと想像に難くありません。

「そんなに我慢しなきゃいけないなら、働いたらいいじゃないのよ!」

当然のことながら、私はそう言いました。

しかし、彼女は「絶対に専業主婦のままでいるわ!」と頑なです。

何がそこまで専業主婦であることにこだわり続けるのか?
彼女なりに働きたくない理由があるといいます。



世間体
まず一番の理由が、世間体だそうです。これまで育ちも良いお金持ちのマダムとして周知されていたのに、働きになんて出たら、没落したと思われる。それはプライドが許さない!ということだそう。

今の若い人からしたら理解できないでしょうが、我々アラフィフ世代は結婚したら専業主婦になるのが普通でした。
仕事を続けるのは、優秀で男性以上にバリバリと仕事のできるキャリアウーマン。もしくは低収入で共働きを余儀なくされているという2パターンがほとんどでした。

そのせいで、彼女の中では「働く」=「貧困」という図式が出来上がっているのです。

「今は誰もそんな風に思わないわよ。むしろ働いていない方が社会のお荷物ってイメージなんだから!」

そう言いましたが、彼女は頑として譲りません。

「誰も思わなくても、私がそう思っているうちは無理!」

だそうなのです。。。
しかし、働きたくない理由は他にもあります。

自信が持てない
それは社会に出て行く自信がないというものです。

若くして結婚した彼女はもうかれこれ30年近く専業主婦です。その間、していた事といえば子育てと趣味のお料理、あとはジムへ行ったりランチに行ったりと普通の専業主婦がしているようなことのみです。
そんな人間がいきなりフルタイムで仕事などできるのかしら?と思うそうです。

私は昨年末に短期パートの仕事を経験したという話をしました。確かに自分の能力の衰えを嫌という程感じたし、体力的にも最初は辛かったと。
しかし、慣れてしまえばどうということもなく、むしろ楽しかったわよ!などと言ってみましたが、あまり響かなかったようです。

確かに自分で経験してみなければわからないことでしょう。どんな所で働くか、どんな仕事をするかにもよるので、人の話などはあまりアテにはならないだろうと、私自身も思います。

自信を取り戻すためには、専業主婦という場所から一度はみ出してみる必要があるのです。

怠惰
専業主婦とは楽なものです。これには向き不向きがあるので、専業主婦でいることが仕事をする以上に大変だと思う人もいるでしょう。また子供のありなし、年齢なども関係します。
しかし、私は働きながら家事育児をするより、専業のほうが肉体的にも精神的にも楽だと感じます。

とりわけ子供が大きくなった専業主婦は、好きなように使える自分時間が沢山あります。こんな贅沢な環境に何十年もいたら、正直なところお金のためだけに働く気にはなれません。

「私が今更働いたところで、パート収入程度じゃ焼け石に水。それなら大変な思いをして働くより、お金を遣わないような生活をしてた方がずっと楽じゃない?」

件の彼女もそう言います。

どんなに頑張って働いたところで、以前と同じような生活は望めません。
お金がないという状況が変わらないのなら、働くだけ損だということです。

「それなりの見返りがないのなら、何かするよりも、何もしない方が楽だから」

何だかんだ言っても、これが安穏とした生活に慣れきった専業主婦の怠惰な一面なのです。

専業主婦への執着

「絶対に働かないわよ!」

「ボロは着てても心は錦!」

そう豪語するお友達を見て、ここまでの我慢をしてまで専業主婦を貫き通す覚悟でいるのは、彼女にとって「専業主婦」というタイトルこそが幸せを感じられる最後の砦だからかもしれないと思いました。

人間、いつどのように自分の人生が変わってしまうかはわかりません。
私とて一生安泰とは楽観していられないのです。
だからこそ、今の若い人達は専業主婦でいることを選ばないのでしょう。

しかし、私は明日どうなるかわからないからこそ、いま好きなように生きていきたいとも思います。
これまで色々ありました。当然いいことばかりではなく、まるでジェットコースターに乗っているように感じていたこともあります。
それでも、どんなピンチの時もなんとかなったものです。

「食べるものも着るものもなくなったら、その時は考え直すわよ」

件のお友達も自身の没落ぶりを悲観することなく、そう言って笑っていました。

我々の年代は能天気な楽天家が多いのかもしれません。。。

逆にそうでなければ、今の時代は専業主婦に胡座などかいていられないといことです。