最近、ちまたで話題になっている「専業主婦の罪悪感」について。
私は長年専業主婦という立場ですが、正直そのようなことはどうでもいいという気持ちです。
当事者以外の人間がなにを言ったところで、本人の気持ちが変わるものでもあるまいし、罪悪感を持つなら勝手にどうぞ!と思うだけです。
しかし、一応専業主婦ブログと銘打っている手前、話題になっていることには触れておこうかということで、専業主婦の立場からちょっと考えてみました。
罪悪感を持つ理由
専業主婦はお給料が発生するような仕事はしていませんが、家庭生活において必要な仕事はしているはずです。
子供のあるなし、年齢などによって労働の質や量は変わってきますが、ただ家で寝転がってタダメシ三昧の生活をしているわけではありません。
にも関わらず、罪悪感を持ってしまうのは何故なのでしょうか。
関連記事をざっと読んでみると、
経済的に他者へ依存している。
楽をしているように見られる。
社会貢献していないという焦り。
そんな意見が目立ちます。
ここでわかるのは、専業主婦の抱えている罪悪感とは自信のなさによる不安と無関係ではないということです。
同じ専業主婦であっても、家族のために家庭を守っているという自負、地域社会に貢献しているという気持ちを持っているなど、自分の存在意義を認められる人は、罪悪感など感じることはありません。
自分のしていることに罪悪感を持つということは、つまり自信が持てず知らず知らずのうちに不安を募らせている状態といっていいでしょう。
妻として、母として十分な事ができているか、家族問題に関する不安。また家計など経済的な不安だとか、なにかしら不安に思うような要素があるはずです。
罪悪感から開放されるには
罪悪感をもたないためには、自身の中にある不安な気持ちを明確にすれば、その解決方法が見えてきます。
不安の正体を突き止める
自分がなにに対して不安を覚えているのかを明確にしないことには、一体なにが原因なのかわかりません。
なぜにこうもモヤモヤするのか、なぜに自分の置かれた立場を肯定する事ができないのか。
お茶でも一服のみながら、考えてみるといいでしょう。
不安を追い払う策を考える
そこで自分が不安になる原因がわかったら、今度はそれをどんな方法で払拭していくか策を練るのです。
例えば、家庭の妻として母として自信がないのであれば、具体的になにがダメなのかをあぶり出します。
料理がうまくない。
部屋がいつも乱雑。
収入がない。
社会から見捨てられた気分。
友達がいなくて孤独。
そこには人により様々な理由があるでしょう。中にはどうしようもないケースもあるかと思いますが、なにをしても解決できないことは変に足掻いたりせずにそっとしておくに限ります。
しかし、自分次第でどうにかなるものであるなら、どうしたら不安から抜け出せるか、具体的な案を考えてみることです。
不安から抜け出すために行動する
人は不思議なもので、懸命に行動しているときは不安を感じにくいものです。
逆になにもせずに手をこまねいている状態でいると、自分の無力さや勇気のなさばかりが浮き彫りになり、余計に不安になるものです。
何が原因か、改善するためにはどんな行動を起こすべきか、それがまとまったら実際にやってみるのです。
例えば、専業主婦としての家事能力に不安があるなら、徹底して学ぶのです。学問だけが学びではありません。新しいレシピを一つ作るのも、掃除の仕方を工夫するのも全ては学びです。
収入がないことに不安があるのなら、外に働きに出なくても在宅ワークという選択肢もあります。懸命にやれば小遣いくらいは稼げるでしょう。
社会から切り離されていると思うのなら、いっそ専業主婦などやめて働くか、働けないのなら趣味でも地域活動でも何かしらのコミュニティーに参加したり、ボランティアという手もあります。
専業主婦という役割以外の場に出て行くことで社会との繋がりを感じる事ができるでしょう。
ここでよく出てくるのが、「小さい子供がいるから無理」という台詞です。
その理屈なら小さな子供がいながらして仕事をしている主婦はどうしているのでしょうか?
みんなそれぞれ大変な努力をして仕事を続けながら子育てしているのです。
小さな子供の存在は確かに自由を妨げるものではありますが、専業主婦であれば子供を連れて行動することができます。
私も子供達が幼い頃は、可能な限り子連れで自分のやりたいことをしてきました。
もちろん全てが可能だったわけではありませんが、欲張らずに小さな子供がいても出来ることを選べばいいだけのことです。
子供の存在は自分が行動しないことの言い訳にはなりません。
実感する
さて、そのようにしてなにかしら行動することによって得られるのが「実感」です。
自分はこれを一生懸命にやっている!
行動したことでこんな変化があった!
そんな満足感は自信をもたらすものです。
最初は結果に頓着する必要はありません。自分自身が夢中で何かをしているという実感こそが、不安を払拭する大きなきっかけになるのです。
人の意見に左右されない
このように自分の内面を見つめて行動することによって、外野の声は聞こえなくなるものです。
世の中には専業主婦以上に暇な人間がいて、いちいち人の生活にダメ出しをしてきたり、非難したりといった人も少なくありません。
専業主婦でいることに罪悪感を覚えるような人は、自分の内面よりも先に、そんな外野の声に左右されている人が多いのです。
誰になにを言われようが、柳に風とサラリと流し、まずは自分の気持ちを最優先にすべきです。
人は無責任なもので、言いたいことを言う割に、いざ事が起きれば知らん顔。しかしそれは誰もが同じなのです。みんな自分が可愛いもの。他人の厄介事を一緒に背負いこもうというお人好しはいません。
親切ごかしで意見してくる人もいると思いますが、他人のために命を投げ出してくれる人はいないと思った方がいいでしょう。その程度の親切であれば義理立てする必要はありません。
罪悪感は誰の得にもならない
人は皆、それぞれさまざまな事情を抱えて生きているものです。
他人の痛みを理解しろなどというのは無理なことかと思いますが、少なくとも他人のやることをいちいち批判したり、ジャッジしたりするのは余計なお世話以外の何物でもありません。
そもそも自分には何の利害も及ばないことに関して、人のやることを批判するような人は自身の生活に不満を抱えているものです。
ただの憂さ晴らしか、他人を批判することによって自分自身のしていることを肯定したいだけなのです。
自分が満足した人生を送っている人は、他人に対しても寛大なもの。
専業主婦が罪悪感を持ったところで、得をする人など誰もいません。
専業主婦を「寄生虫」「ニート」だと批判している人でさえも、他人の抱えている罪悪感では何一つ得になることはありません。
どう考えても、何をしてもそんな罪悪感から逃れられないというのなら、
専業主婦などやめて、さっさと働けばいい!
結局のところ、いつものようにこんな結論になるのでした(笑)
専業主婦も楽しいけれど、それと同じくらい働くのも楽しいもの。
どちらを選んだとしても誰に文句を言われるようなことではありません。
強いて言えば、夫や子供など家族の生活を考える必要はありますが、それもそれぞれの家庭で決めればいいことです。家族がそれぞれの役割を担い、ハッピーに生活することが一番大切なことなのです。
まずは「こうあるべき」という頑なな思い込みを捨て、人は自由に自分の人生を選択できるものだと知ること。
専業主婦であることに微塵も罪悪感を持ったことのない私は、いつもそんな気持ちでいます。