12月も残すところあと2日と少しになりました。お正月のお支度もラストスパートだわ!と、毎年バタバタとするのですが、今年も例外ではありません。
我が家ではいわゆる「お節料理」というものは用意しません。
半分外国人ファミリーなので、大枚はたいてお節を買うか、苦労して作っても、喜んで箸をつけてくれる人がいないのです。
そうかといって、普段通りの食卓というのもお正月感に欠けるので、毎年どんな贅沢も許します!と、好きなものを好きなだけ買って、好きなだけ食べることを習慣にしています。
過去のブログを見ていただければ、どんな感じであるかわかりますが、毎年似たようなものです(笑)
今年は色々と買い集めるのも面倒なので、先日たまたま食事に行った某フレンチレストランで洋風お節のお重を頼んでおきました。
これで少しは肩の荷が下りたのですが、そんな行動とは裏腹に、今年はこの期に及んで自ら面倒くさいことをしました。
それが「黒豆を煮る」です。
お節は食べない我が家の面々も、甘いものは好きなので、黒豆、栗きんとん、伊達巻は喜んで食べます。
お正月に黒く丸い豆(黒豆)を食べるのには、大切な意味があるんだそうです。
黒い=よく働き日焼けする
丸い=太陽
豆=(マメに)よく働き丈夫
まさに農耕民族であった我々日本人の願いがこもっているというわけですね。
私も日焼けはしたくありませんが、まめまめしくよく働き、太陽のように明るく生きていきたい!
そんなわけで、黒豆を煮ることにしましたが、これは後付けで、本当のところは先日デパ地下でたまたまケーキの材料を買おうと寄った富澤商店で、立派な丹羽黒豆を見つけたことが始まりです。
丸々と太った真っ黒な無数の玉を見ていたら、これを自分好みの味付けで煮て食べたい。。。と、そんな面倒なことを思いついてしまったのです。
その時にはすでに作るべき黒豆の味が具体的にイメージとして浮かんできていました。
子供の頃、毎年年末になると、父に連れられ吾妻橋近辺にあった3軒の佃煮屋さんでお買い物をするのが恒例となっていました。
その時に食べていた黒豆が本当に美味しくて、私の中では理想の黒豆として、50代になる今も頭の中に残っているのです。
あのあたりの佃煮屋さんと言えば海老屋総本舗さんが有名ですが、記憶では3軒の異なった佃煮屋さんを回っていたのです。そして、そのうちのどこの黒豆であるか、それだけがわかりません。
なにぶん小学生くらいだったので、忘れたというよりは覚えようともしなかったのかもしれません。
そんな訳で、とにかく自分で作るなら目指すはあの味なのです。
これまで何度かトライしましたが、どうもその味には辿り着けたことがありません。
遠い日の記憶だけが頼りなので、それも仕方がないのですが。。。
実際に美味しくできるかどうかわかりません。それでも、どうしたわけか今年は「煮て」みたくなったのです。
丹羽黒豆
何種類かある丹羽黒豆の中でも、特に大振りの「飛切」という黒豆を200グラムとお砂糖を買いました。
黒豆を煮る時には「鉄」のものを入れると
色艶がよくなるというので、「今回こそは!」とそんな鉄の塊を探しましたが見つかりませんでした。
まぁ、色艶が多少劣っても、味が良ければそれでよし!
ついでに小豆やガルバンゾーも一緒にお買い上げ。
豆は重たいけれど、美味しい。。。
さて、今回用意したこの黒豆、大きくて丸々としています!
ひよこ豆と比較すると、その大きさがわかります。
黒豆づくりの材料
水 1.5ℓ〜
醤油 少々
塩 少々
作り方について
黒豆の煮方はとにかくたくさんのレシピがあり、それによってかなり作り方も違うので、これだから上手くできるという正解がどこにあるのか、実際に自分でやってみなければわからないのかなと思います。
私もこれまで何度か黒豆を煮たことがあり、その都度違ったやり方をしているのですが、満足にできた試しはありません。買ってきたものの方がずっと美味しいのです。
それでもやはり自分好みを求めてトライしたくなるのですね。
今回はこれまでとはまた違った作り方で試してみました。
手順
①まず、軽く洗ったお豆を水に浸します。通常であれば、煮汁を作り、そこに一晩つけておくのですが、今回は煮汁ではなく水で7時間くらい浸し、お豆が戻ったのを確認してからにしました。
あまり長くおきすぎると、皮が身から離れてしまいますのでそこだけ注意しました。
6時間後、水が黒くなっていましたがお豆の戻りがイマイチだったので、もう少し待ちます。
7時間過ぎたくらいでふっくらふくらんだので、OKとしました。
皮の破れたお豆は取り除いた方がいいのですが、自分で食べるものだしもったいないのでそのまま摘み食い用に入れておきます(笑)
②これをそのままお鍋へ。
お砂糖を3分の2くらい入れて中火でグツグツ。
灰汁が出てくるのですくいます。
③きれいになったら、落とし蓋をして3口コンロの一番小さいところで弱火にしてグツグツ。
④汁が少なくなってきたら、お水を加え、残りのお砂糖も加え、さらにグツグツ。
とにかく小さな火でグツグツ
グツグツ
今回買った丹羽黒豆の袋には「黒豆の煮方」が書いてあるのですが、それには「6時間煮る」とあります。
長いです。年末の忙しい時期に6時間ですか。。。
煮る時間に関しては、もうそれこそレシピごとに違います。1時間というものさえあるくらいですから。
しかしほっこり柔らかく煮るにはそれなりの時間が必要です。
今回はお豆も特大なので、とりあえず最低5時間は覚悟して、あとはお豆が好みの柔らかさになるまで、ひたすらグツグツします。
そして閃く!
これをブログに書きながら作ろう。前回作ったときもレシピとして残していないので忘れてしまったし、次作るときのために残しておくのもいいだろうということで、書きながらなグツグツします。
途中覗いてみると、お豆にシワが⁉︎
空気に触れるのがシワの原因と言われているので、キッチンペーパー&落とし蓋でしっかり防御していたつもりが、煮詰まってしまったようです。
更にお水を足して潜水させました(笑)
ああ、どうなることやら。。。
見た目はともかく、美味しければいいかと、そのままグツグツ。
結局、説明書きにあった通り、ふっくら柔らかくなるまで6時間と少しかかりました。。。
そして熱が取れるまで置いておき、
できあがり〜!
今回これまでで一番うまくできました。
シワシワお豆になるのを覚悟していたのですが、なかなかふっくらと仕上がっています。
鉄を入れなかったので、やはり黒々とした色はでませんでしたが、ピカピカで大振り、こっくりと甘い黒豆になり、大満足です。
豆が大き過ぎてか、結構時間はかかりましたが、材料がそこそこ良ければ、それなりに仕上がるということがわかりました。しかも自分好みにできるのがいいですね。
お正月用の黒豆は買うと結構なお値段です。材料費わずか1,500円ほどで、こんなに沢山できるのですから、やっぱり自分で作る方がお得です。
丹波産 黒豆(飛切)新豆 / 500g 令和元年産新豆 小田垣商店 丹波黒豆 丹波の黒豆
ちょっと時間はかかりますが、あまり手間はかかりません。ほぼ煮るだけなので、様子を見つつ他のことをしていられるので結構楽です。
まだまだ理想の黒豆には程遠い出来ではありますが、今回は思いの外、美味しくできたので、これからは毎年自分で作ってもいいかも!と余計なことを思ってしまいました。
伊達巻と栗きんとんはデパ地下調達です。どうせなら栗きんとんも自分で作りたいなと頭を過ぎりましたが、面倒なのでやめました(笑)
もう少し歳をとったらやってみてもいいかもしれないですね。
追記
お砂糖が大量に余っていたので、同時進行で八角風味の甘〜い焼豚も煮ちゃいました。
お正月を迎える前になくなるでしょうが。。。