京都は桂離宮門前にある創業140年という、老舗和菓子屋さんである『中村軒』さん。
以前こちらの『黒豆大福』が絶品だったこともあり、今回は『中村軒』さんの看板商品である『麦代餅』を。
『麦代餅』。。。知らなければなかなか「むぎてもち」なんて読めません。
けれど、読めずとも食べてみるべし。
私もこれまで何度がいただくチャンスはありましたが、それほど興味を惹かれるお菓子でもなかったので、通り過ぎてきました。
しかし、今それを激しく後悔しています。もっと早くに追いかけていれば。。。というくらいに。
一口食べて、それほどに気に入ってしまったお菓子です。
麦代餅(むぎてもち)
きな粉がついてくるので、それをたっぷりとかけます。躊躇なくたくさんかけます。
お餅はしっかりとしたコシがあり、もちもちと柔らかいお餅とはまったく食感が違います。
硬いというのではなく、切ろうと思ってもググッと跳ね返してくるような弾力のあるお餅です。
しかし、この力強さこそ、この麦代餅の美味しさの真骨頂ともいえ、一度食べるとその食感がクセになるほど。
ここにサラリとしたみずみずしいつぶ餡と香ばしいきな粉をまぶすと、なんともたまらない美味しさ。。。
気をてらったところのない、本当にそれぞれが素朴なお味を存分に活かしていて、昔々味わったことのあるような懐かしい記憶が蘇るお菓子でした。
田植え時期のパワーチャージ
そんな感想もこのお菓子の由来を知れば納得です。。。
この『麦代餅』は昔から田植えの時期の間食として食されていたお菓子だったといいます。
名前の由来もここからで、農作業が行われている間に届けていたお菓子の代金を、農繁期が終わった際にまとめて麦に代えていただいていたという物々交換の名残だそう。
お金ではなく麦との交換から、この名前がつけられたのです。
このお話を知ると、あの素朴で懐かしさを感じるお味の意味がわかる気がします。
包装紙のイラストも田植えをしているところが描かれています。
田植えの時期って5月?6月くらい?
しかし『麦代餅』は通年販売です。美味しい餅菓子が田植えの時期のみならず、一年中いただけるのは嬉しいところですね。
ついつい手が出る例の豆餅
この日は別のお菓子もお持ち帰りしました。その一つ。。。
すでにこのブログでも登場済みなので詳細は割愛しますが。。。
こちらです。
毎回毎回、その姿を見るとお持ち帰りしなければいられなくなる列の豆餅。。。
『出町ふたば』さんの豆餅です。
同じような人がいるらしく、列の後方から「今日はいいかなと思っても、やっぱり誘惑には勝てないのよね」と。
まさにその通り、毎回いとも容易く誘惑に負けます(笑)
今回もまたお持ち帰りです。
こちら『出町ふたば』さんの豆餅同様に、中村軒さんの『麦代餅』も、スルーできないお菓子の仲間入りをしました。
また太るネタが増えたわ。。。
美味しいものは罪です。