今日は2月29日。4年に一度巡ってくる閏年ですね。
それだけでなんだか特別な一日のような気がしますが、私はといえばデパ地下巡りをしたい気持ちをぐっとこらえて、不要不急の外出を避けよとのお言葉通り家におりました。
街ではマスクやトイレットペーパーを求めての行列ができているそうですが、こうしたものは311(東日本大震災)の教訓から、家族4人不足なく生活できるよう常にたっぷりと備蓄してあります。おかげでこんな時あたふたとすることもありません。
「備えあれば憂いなし」とはよく言ったものだと思います。
前置きはこれくらいにして、今日のお菓子は引き続き名古屋『芳光』さんのお菓子です。
『わらび餅』の美味しさにも感動しましたが、こちらは意表をつかれたとでもいいましょうか、またしても新しいお味の発見でした。
箱の蓋を開けただけで、テンションが上がります。。。
昔どこかで聞いたお話ですが、日本の美とは余計なものを削ぎ落とした空間美を味わうものだそうです。
例えば庭づくりなど、西洋のガーデンは様々な要素を盛り込んだ中でその配置や色で美を表現しますが、日本庭園はその対極で、配置されるものはその空間をより美しくするためのアクセントとして存在する。。。
美しい和菓子を見ると、いつもそのお話を思い出します。
こちらのお菓子もまさにそんなお菓子でした。
椿餅
周りが薄い寒天で覆われていて、その中は羽二重餅でしょうか、とにかく軽く口の中でしゅっと溶ける淡雪のようで、ほんのりとした甘さがあります。
中の餡子は大納言小豆が使用された、とにかく大きくて立派な粒あん。このダイナミックさと優しい羽二重という組み合わせがなんとも言えません。。。
この儚い衣の中に強さを隠し持っている様は、私の中の『椿餅』のイメージにピッタリです。
味だけではなく、その色合いや佇まいに自分の想像を重ね合わせて楽しむ。まさに和菓子だからこそです。
この『椿餅』、ものすごく好きです!
これまで食べたことのある椿餅はどれも道明寺だったので、こちらの椿餅を見た時はびっくり。
しかし、『椿餅』特有のシンプルを極めた美しさは健在。というか、より美しさを追求したのでは?というくらい完璧です。
うぐいす餅
こちらもきれいなお菓子ですね。
うぐいす粉の色はやはりとても華やかで、これだけシンプルなお菓子でも贅沢に見せてくれます。
割としっかりとした、もちもちっとした皮。
中のこし餡もどっしり、しっかりとした口当たりです。
『わらび餅』『椿餅』『うぐいす餅』、この3種類だけで、すっかり『芳光』さんのお菓子が気に入ってしまいました。
歳が近いせいか、感性が合う?(笑)
それは冗談として、今後もっと他のお菓子をいただく機会があれば嬉しいです。
(名古屋行きを画策するしかないかしら?)