昨日は朝から雨で始まった月曜日でしたが、私は朝一で病院の予約があったので、帰りに運動がてらテクテクと歩いて、南青山まで行ってきました。
目的は先日ブログでも触れた、南青山の和菓子屋『南青山 まめ』さんです。
先月の初頭、「2021年3月27日をもって閉店」というお知らせがありました。
今年になってから一度も足を運んでいなかったので、閉店までにどうしても行って、最後に好きだったお菓子を楽しみたいと思っていました。
このお店は現在の店舗に移転する前、坂の下に店舗を構えるようになってから、わらび餅をお目当てに通い始めたお店です。
月に何度もとはいきませんでしたし、時には何ヶ月か足を運ばない時期もあったりしながらも、かれこれ10数年にわたり、こちらの和菓子を楽しんできました。
都心にある街の小さな和菓子屋さんは、とっても貴重です。我が家から徒歩圏ということもあり、気軽に寄れるお店だったので、自分のおやつはもちろん、お友達の家に寄らせていただくときのおもたせにもよく使いました。
そんなお店がなくなってしまうのは、とっても残念ですが、とにかく最後にあの味をと!朝から行列に並びました。
閉店を惜しむ行列
朝からすごい行列になっているのは近隣に住むお友達から聞いていたのですが、少し遅くなると売り切れになってしまいます。。。
雨の月曜日であれば、少しは人も少ないかしら?と、病院の帰りに寄ってみることにしたのです。
開店が11時30分なので、11時くらいなら大丈夫かなとのんびり歩いて行ったのですが、角を曲がったところですでに行列ができているのが目に入りました。
はやい。。。
予定よりも早目の到着で、まだ11時前だったのですが、すでに10人ほどの行列ができていました。
先頭あたりの人、ひょっとして1時間前くらいから並んでいたのでしょうか。。。
好きなお菓子のためなら2時間くらいなら平気で待てるのですから、30分などは待つうちに入りません(笑)
私が到着した後、11時を過ぎた頃から、次々と人がやってきて、どんどん列が長くなり、あっという間に20人以上になりました。
雨の月曜日だからと、油断していましたが、早めに行ってよかったです。。。
開店5分前には32人以上、そして開店後は40人近くにまでなっていました。
行列の長さを見て、諦めて帰っていく人の姿もあるほどで、こんな雨の月曜日に、朝からこれだけの人が訪れるのですから、改めて『南青山まめ』さんの人気のほどがわかります。
みんな私と同じように、「最後にあの味を」と、足を運んできたのだと思います。
5種類の和菓子
コロナ禍以降、店内に入らず、軒先でお買い物をするスタイルに変わっています。
お菓子も苺大福以外は、すべて2個パックとなっています。
コロナ対策として接客時間を減らすために、そのような販売方法になっているそうです。
閉店までは以下の5種類のみの販売だそう。
・豆大福 ¥500
・わらび餅 ¥500
・黒米おはぎ ¥480
・道明寺桜餅(季節の和菓子)¥520
(全て税込価格)
・あまおう苺大福 1個 ¥410(税込)
苺大福以外はどれも1パック2個入りで、税込価格が¥480〜¥520と、とってもお得なサービス価格になっています。こんなに安くていいのでしょうか。。。
そう思うくらい美味しい和菓子達なのです。
このブログでも過去記事で既にレビュー済みですが、最後にもう一度まとめておきたいと思います。
わらび餅
この店に通うようになったきっかけが、このわらび餅でした。
裏通りの坂を下ったところにある和風の店構えは、しんしんとした静けさがあり、初めて入る時はちょっと気後れしたのを思い出します。
フルフルと柔らかくみずみずしいわらび餅は黒糖風味で、ほんのりと甘くコクがあります。
中のこし餡もサラリと上品な味わい。
初めて食べた時は感動したものです。
黒米おはぎ
帰宅して真っ先に食べたのが、このおはぎです。
パックを開けただけで、小豆のよい香りが。。。
とにかく柔らかいうちに食べると、もちもち、ぶちぶちという、粒を残した餅米と黒米特有の食感が存分に味わえます。
黒米を使用した、ちょっと特徴的なおはぎなのですが、味わいはとっても素朴です。
柔らかめの粒あんをぼったりと纏った、おはぎらしいおはぎで、本当に美味しい。。。とっても好きなおはぎです。
豆大福
こちらもこの店の人気商品です。私も豆大福は大好きなので、よく食べました(笑)
皮はしっかりとした厚みがあるのですが、とてもやわらか。翌日食べても弾力を失いません。
赤えんどう豆はコリっと歯応えが残るくらい硬めで、餡子はしっとりとした粒あん。
店名同様にお豆が際立つ豆大福で大好きでした。。。
道明寺桜餅
昨年、コロナ休業のあとに何度か足を運んだのですが、出遅れたせいで毎度売り切れ。
今年こそは!と思ったのも、朝一で来た理由です。
とっても桜の風味が強い、香りのよい桜餅。
ほんのりとさくら色の餅米はふわりと柔らかく、餡子もサラリと口溶けよいこし餡。重たさはまったくありません。
私にとって、ヘビーなイメージだった道明寺がこれで変わりました。
昔々、桜餅はぜったいに長命寺!と頑固なこだわりを持っていたものですが、「道明寺も美味しいのよ」との店主の言葉で、食わず嫌いを克服した桜餅でもあります(笑)
あまおう苺大福
今ではこの店の一番人気ではないでしょうか。
薄くて柔らかい餅皮は、餅粉を求肥仕立てにしたというとおり、柔らかい中に適度な歯応えがあります。
中に包まれた優しいこし餡と、デラックスサイズの大きくてジューシーなあまおういちごは、こちらの苺大福の代名詞のようなもの。
やはりこちらの『あまおう苺大福』は絶品です。。。
小さな頃からこの苺大福が大好きだった次女曰く、「餅皮と餡子の分量、苺の大きさのバランスが理想的」だそう(笑)
「もう食べられなくなるんだね」と、とっても残念そうでした。
苺大福だけはパック入りではありません。
コロナ対策として、一つ一つ包装されたものが用意されていて、欲しい数を言って箱に詰めてもらいます。
他のお菓子も全てお持ち帰りすることにしたので、苺大福は家族分4個にしました。
子供達にとって、『南青山まめ』さんのものが、人生で初めて食べた苺大福でした。
それから十数年。。。色々なお店の苺大福を食べさせてきましたが、やっぱりこちらのが一番お好みだそうで、最後に食べさせてあげられてよかったです。
外国人夫も「これ、本当に美味しいのに残念ですね〜」と苺大福を一口で、黒米おはぎを二口でペロリ。。。
何度か私にくっついて行ったこともあるので、しみじみとしていました。
感謝
いまや行列必死のお店となった『南青山まめ』さんですが、休業のお知らせが出てからは、さらに行列がすごいことになっています。
苺大福以外なら、遅い時間でも残っているかしら?と思い尋ねてみたところ、最近は開店してから1時間ほどですべて売り切れてしまうといいます。
確かに朝から40人近く並んでいればそれもわかります。しかも雨の月曜日であの行列となれば、土曜日などはもっと多くの人が列を作るであろうと想像できます。
これが最後にいただく『南青山まめ』さんの和菓子と思って、家族で楽しみました。
昨日のトピックは、一度閉店となったものの、新天地で再オープンとなった洋菓子屋さんのお菓子でしたが、『南青山まめ』さんの再オープンはないと思っています。
「年寄り二人でやっている店だから」
以前からそう言っていて、コロナ禍以降は感染対策などにもとても気を遣っているようでした。
朝からあれだけの和菓子を一人で作り、夫婦二人だけで切り盛りするのも大変なことだと想像できます。
閉店は残念ですが、色々と思うところあっての決断なのだろうなと思いました。
とにかく、長年に渡り美味しい和菓子を楽しませて頂け感謝です!
長い間、美味しい和菓子をありがとうございました。。。