お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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専業主婦こそ人脈が大切な理由。その友達付き合いが仕事に子育て、生き方、あらゆるところで生きてくる。

最近、またお仕事を始めたアラフィフ専業主婦です。
今日も張り切ってお仕事してきました。

一昨年の暮れに知人の紹介で3ヶ月ほど短期のお仕事をしましたが、繁忙期のみのお手伝いだったので、その後はまた専業主婦に戻りました。

しかし1年半近く経ってまたまた何かしたいわ!お仕事がしてみたいわ!とウズウズしてきたのです。

そこで種蒔きをした結果、希望のお仕事を始めることができました。
それもこれも、長きに渡る専業主婦時代に培った人脈のおかげです。

前回の短期でお仕事をした時も感じましたが、20年以上のブランクというハードルは決して低くはありません。そんな中、また楽しいと思えるようなお仕事ができるのは、あれこれとお仕事の斡旋をしてくれた友人知人のおかげでもあります。

こんな時、いかに人脈というものが大切であるのかを改めて実感します。

たとえ長年専業主婦として生活していても、人脈は作れるものなのだなぁ。。と思ったものです。




専業主婦は社会から切り離された存在

世間一般ではそんなイメージがあります。
確かに社会の動きに対して疎いところはあります。
毎日家事育児に追われていれば、生活のパターンも決まってきますし、会う人間も同じような面子ばかりです。

情報もネットやテレビ、また家族から話を聞くという間接的なものであり、自己の経験として肌で感じることもありません。

でも、それは専業主婦生活では普通のこと。そして生きる上ではなんの不都合もありません。

社会から置き去りにされていると、自分がまるで生産性のない生き方をしていると焦りを感じている専業主婦もたくさんいるようですが、逆に言えば専業主婦だからこそその時間を有効に使うべきだとも思います。

その一つが人とのお付き合いです。

人との繋がりは時に自分の人生を助けてくれるものです。人と知り合うことはたとえ専業主婦であっても自分次第でいくらでも友達の輪を広げて行くことはできるもの。

そしてそんなお付き合いの中で得られるものは決して小さなものではありません。

楽しみながら情報収集

専業主婦といえば、奥様ランチです。
私も例に漏れず、週に二度はお友達とランチに出かけています。

今でこそ子供達も成長し、教育問題などはすでに語られることはなくなりましたが、過去にどれほどこのランチ会から得られる情報に助けられたことか。

学校関係からお稽古事はもちろんのこと、どんな教育を施して行けばいいのか迷った時には、お友達のもたらす情報やアドバイスはとても参考になったものです。

気心の知れた仲だからこそ教えてもらえる情報もあります。
特に受験期などは誰もかれもがライバルになり得るので、そう簡単に美味しい情報は得られません。
井戸端会議で語られるようなお話は、ネットでググればいくらでも出てくるようなことばかりです。

そんな誰でも得られるような情報ではなく、実際の体験や裏どりしてあるような情報は、信頼関係の築かれた仲間同士だからこそ共有できるものなのです。

最近ではもっぱら美容関係ですが(笑)
しかし、それもエステなり化粧品なり、どんな方法が有効か、おすすめのサロンやコスメなど、様々な生きた情報を得ることができます。

しょっ中集っているにも関わらず、話題は事欠くことがなく、常に面白い情報がゲットできるランチ会。日頃のストレスを美味しいお料理とお喋りで発散しながら、お役立ち情報が得られる!
これは専業主婦だからこそです。

人脈を作るには外に出ること

専業主婦もただ家にこもっているだけの生活は、とてももったいないことです。
時間がたくさんあるのなら、たまには家の外に出て、人間関係の構築に勤しむべきではと常々思っています。

なにかの催しやお食事会、ただお茶を飲みましょうというお誘いまで、私は多少面倒でもなるべく都合をつけて顔を出すようにしています。
友達の輪ではありませんが、お友達のそのお友達など、新しい人脈ができることもあります。
そこで色々な話をし、自分の人となりを知ってもらうことが新しいチャンスを呼び込む可能性を生み出してくれるからです。

また過去の人間関係に助けられている人もいます。若い頃に友人であった人、また一緒に働いていた同僚など、人によっては若かりし頃の元彼などとも、結婚して専業主婦に収まった後も友人関係を続けている人もいます。

その時はただ楽しく集っているだけと思っても、のちのちその人間関係が役立つ時がきます。

人脈があれば可能性が広がる

たとえば仕事。子供も大きくなったし、また何かやろうかしら?と思っても、長きブランクのあった専業主婦がそうやすやすと希望の仕事にありつけるわけではありません。
求人を見て応募しても、ことごとく不採用になるなどということも決して珍しい話ではありません。

そんな時、仕事を直接紹介してもらう、またどんな風に仕事を得たのかなど、生の情報を流してもらうなど、人脈から得られる恩恵というものがあります。

私も仕事がしたい!と時折発作のように思うのですが、そんな時は求人を見る前に、友人知人に「そろそろまたお仕事がしたいのよね」などと種蒔きをします。
すると、「知り合いの会社、手伝わない?」「こんなビジネス始めようと思っているのだけど、一緒にやってみない?」「あそこの会社で募集してたわよ」「私のいる会社に聞いてみようか?」などと、声をかけてくれる人が出てきます。

この全ては専業主婦として生活していた中で得た人脈からです。

こんな時、専業主婦だからといって閉鎖された世界の中で生きていたのではないと気付かされます。





誰彼付き合う必要はない

普通に家で家事育児だけしていたら、専業主婦には人脈などできません。

人脈など必要なし!
一人でも問題なし!

そんな人は無理して人脈に頼るようなことをしなくてもいいでしょう。
そもそも人脈とは意識して作るというよりは、自分が楽しんだ末に気づいたらできていた。。。ということがほとんどです。
自分が好きな人達と楽しい時間を過ごしたことの副産物として得られたのが、結果的に人脈になったということですから。。。

我慢をして無理をして作った人脈など何の役にも立ちません。
専業主婦がお友達付き合いの中で作る人脈とは、相互扶助が基本です。
これはどんな人間関係においても言えることですが、誰かが困っていたら手を差し伸べ、自分が困ったら助けてもらう。これは、お互いに良い関係を築いてきたからこそできることです。

性格的に合わない相手、好きになれない相手、一緒にいて居心地の悪い相手、そんな人脈ならない方がいいくらいです。

自分が外に出て行く中で出会った人達の中には、必ず長くお付き合いできる人がいるものです。

一緒にいて楽しい、心地いいと感じるお友達付き合いを長く続けることができる。そんな中で人が人を呼び繋がっていく。それが人脈というものなのです。

そしてそれは必ずしも社会に出て働いていなければ得られないというものではありません。
専業主婦であっても自分が行動範囲を広げることで出会いの場所は生まれます。
私自身、仕事をしていた時には出会えなかったような人達と、専業主婦になって初めて繋がることもできました。
どんな場所にいても、違った何かが得られます。それは人脈も然りなのです。

ハッシュドポテトに魅せられて。歩きながらものを食べる行為が復活してしまった件。

「美味しいものは油と糖でできている」

一昔前、CMでそんなキャッチコピーがありました。
これを聞いたとき、私は大きく頷いたものです。糖質の多い炭水化物と油の組み合わせは、そのカロリーと比例するように、それはそれは美味しく感じるものです。

大きなバターの塊をのせたホクホクに茹でたジャガイモ。

しっかりと油の旨味を蓄えた揚げ物と白米。

カリカリっと揚がったポテトチップス

その姿が隠れるほどたっぷりマヨネーズのかかったお好み焼き

生地がふやけるほどに溶けたバターとシロップのかかったパンケーキ

そしてハンバーガーのお供、山盛りフライドポテト

。。。

想像すれば恐ろしいほどのカロリーを誇る美味しそうなものが次々と思い浮かびます。

そんな油と糖でできた美味しいものですが、最近私がハマってしまったのがコンビニのハッシュドポテトです。

コンビニに行くと、レジの横にある保温ケースの中には様々なものが並んでいます。
これを見ると、ついつい

「あっ!アメリカンドックも一つ下さい」

などと言ってしまう人もいるのではないでしょうか。
我が家の子供達は学校帰りにいつもそんな買い食いをしているそうです(近所のコンビニのお兄さんが密かにおしえてくれました)。

「歩きながら食べるなど、お行儀が悪いからやめなさい!」

一応母親らしく気取って言ってはいますが、実は若い頃は私もよくやっていました。





昔、イギリスで暮らしていた時はよく歩きながらものを食べたものです。
街の中でも電車の中でも、多くの人がチョコレートやクッキー、時にハンバーガーなどを食べていたため、それがお行儀の悪いことという意識が薄らいでいたのでしょう。
郷にいれば郷に従えばとばかりに、私もモグモグやりながら歩いていたのです。

しかし、日本に帰国してみると、そんな人はほとんど見かけません。この社会ではものを食べながら歩くのは、やはりお行儀の悪いことなのだわ!
そう気づいて以来、すっかり食べながら歩くという習慣は(可能な限り)封印されることとなったのでした。

ところが少し前のこと、パート仕事の帰りにコンビニへ寄って買い物をしたところ、なにがしのキャンペーンだかなにかで、お買い物をした人にハッシュドポテトをプレゼントしています!と、おもむろに小さな袋に入ったアツアツのハッシュドポテトを渡されたのでした。

「熱いものは熱いうちに」

これは原則です。家まではまだ5分以上歩かねばなりません。
その間に冷めてしまうのではないかしら⁉︎
そんな思いと、仕事での疲れと空腹が、

「今すぐ食べておしまい!」

そう囁きます。

食べ物に関してはいとも簡単に理性が崩れる私です。
心の声に従って、そのハッシュドポテトを食べることにしました。

その小さな白い袋の中央部には、点々と切り取り線がついています。そこから袋を切ると半身だけハッシュドポテトが顔を出しました。

「すごいわ!まるで歩きながら食べることを前提に作られたみたい!」

いたく感動しながら一口パクリと頬張ると、アツアツ、カリカリのポテトが油の旨味と溶け合って、なんとも言えぬ美味しさ。ちょっと強めに効いた塩も疲れた身体に染み入ります。

「コンビニだと侮っていたけれど、これは美味しいわ。。。」

以来、私は仕事帰りにコンビニへ寄るたび、まるでパブロフの犬が如く、

仕事帰り+コンビニ+ハッシュドポテト

そんな図式が無意識のうちに私の口を開かせるようになりました。

「ハッシュドポテト、一つ下さい ‼︎」





この日本で50を過ぎた女がものを食べながら歩くなんて。。。

お行儀が悪いわよね。。。

そう思う一方で、

誰に迷惑をかけるでもなし、食べたいなら食べたらいいのよ!

そんな相反する二つの気持ちに揺れながらも、仕事帰りにはついつい「ハッシュドポテト一つ下さい!」と言ってしまうのです。

そんなこんなで、すでにいくつものハッシュドポテトを歩きながら食べました。
それは今後もしばらく続くでしょう。

ちなみに同年輩の仕事仲間の女性は、毎日コンビニの焼鳥を食べながら帰るそうです。一本だけ買って、それをワシワシと食べながら歩くといいます。
その姿を想像するとあまりにもおかしくて、それに比べればハッシュドポテトなどかわいいものだわ!と思ったのでした(笑)

東京三大花林糖、浅草 小桜のかりんとう『きさかた』はお土産によし、おやつによし!


浅草の老舗料亭「福し満(ふくしま)」の手土産から生まれたという
『浅草 小桜』さんのかりんとうは、東京では誰もが知る有名なお菓子です。

浅草本店以外にもデパ地下の銘菓を扱うコーナーで購入することもできるので、美味しいかりんとうが食べたい!と思った時などは気軽に楽しめます。

こちらのかりんとうはいくつか種類がありますが、どれも上品な甘さと食感が特徴で、なんとも軽く感じられるため、ついつい食べ過ぎてしまいます(笑)




きさかた(小)

7種のかりんとうが8袋(「ゆめじ」のみ2袋)入った詰め合わせです。

どのかりんとうも甲乙つけがたい美味しさなので、私は7種類の味が楽しめる、この『きさかた』がお気に入りです。

内容は以下の通り。

ゆめじ(細口)

小桜さんの看板ともいえるかりんとうです。
青海苔やパプリカを使用したものなど、見た目もカラフルですが、それは味にもしっかりと反映されています。

小枝のように細くサクサクとした歯ごたえの、とっても美味しいかりんとうです。


かえで(メープル)

カナダ産メープルのシロップとシュガーを使用した一品ですが、とっても甘さ控えめで、一袋くらいならあっという間に完食しちゃいます。私のお気に入りです。



きなこ(黒糖入り黄な粉)

黄な粉と黒糖の香ばしさが特徴で、これもまたお気に入りです。



しょうが(生姜)

高知県産の生姜を使った、スッキリとした味わいが特徴のかりんとう。

生姜の香りとほのかな苦味が感じられる一味違ったテイストです。


さくら(塩入り桜)

生地に塩漬けした桜の花が、そして表面には桜の葉の粉末がまぶされています。
結構塩味が効いていて、砂糖の甘さを引き立てています。

封を開けるとほんのり桜の香りが楽しめるのもいいですね。


おもいで(白太)

上白糖をつかったほんのりごま風味のかりんとうです。

シンプルながら揚げ油の旨味がよくでていて、食べ応えがあります。


ふるさと(黒太)

沖縄産の黒糖が使われたかりんとう。黒糖の香りたっぷりの、かりんとうの王道ともいえる一品です。

そのオーソドックスな味は、これぞかりんとう!といった感じです。

包装紙の柄も古典的でシンプル。これがまた素敵です。

包装を解くと中には白地にピンクの桜の花を散らした、これまたシンプルな箱。
外国の方にも喜ばれそうな日本らしいデザインです。

東京三大かりんとうの一つと言われる「小桜」さんのかりんとう。
『たちばな』さんも『花月』さんもいいけれど、様々なお味のバリエーションが楽しめるという点では、おやつにはもちろん手土産にも最適なかりんとうです。

特にこの『きさかた』は一度に7種類もの違ったお味が楽しめ、とってもお得感があります。個別包装になっているのも食べやすく便利です。

東京土産としても、数あるお菓子の中でイチオシしたい『小桜』さんのかりんとうなのでした。


www.hw-frankie.com
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長崎「西善製菓舗」島原名物のとらまきとカステラ。新宿駅ナカ NEW MANのえんなりで見つけたお菓子。

「贈物で迷った時はカステラにすべし」

昔、知人が教えてくれたことです。
カステラとは老若男女、嫌いな人がほとんどいないお菓子だそうで、なにを贈っていいのか迷った時は、カステラを選べば間違いないといいます。

真意のほどはともかくとして、確かに頂くことも多いお菓子です。





我が家でも皆んなカステラが大好きで、あるとあっという間に食べ尽くされてしまいます(笑)
外国人にとっても、シンプルなスポンジケーキ感覚で食べられるようです。

少し前、外国人夫と新宿へ行った際、普段はあまり覗かない「NEW MAN」の駅ナカを通ったので、なにかデザートでも買って行こうかしらねと、あちこちのスイーツを見て回ったのですが、そこで見つけたのが期間限定で出店していた長崎島原の「西善製菓舗」さんのお菓子でした。

私が他で買い物をしている間、外国人夫はちゃっかり試食などさせて頂き、「これ、美味しいぞ!」と、カステラととらまきを手にしていたのです。

とらまき

見ると「島原名物」と書いてあります。
私は地方のお菓子には疎いのでよく知らなかったのですが、とらまきは島原でも代表的なお菓子のようです。

カステラの生地で餡子をくるくると巻いたロールケーキのような和菓子です。

生地はしっとりとしていて、カステラに比べると少し密度が高いといった印象です。
ほんのりと甘い生地にしっかりとした餡子の甘さ。

一見するとこし餡のようですが、かなりしっかりとお豆の形を残した粒餡です。

巻き終わり部分も完璧です。餡子がはみ出すことなく、生地を潰すこともなく、ちょうどいい感じで巻いてあります。
これ、案外難しかったりします。ロールケーキなどでもそうですが、私はこの巻き終わりの始末がきれいにできないので、このようなドンピャリを見ると「すごなぁ」と思ってしまうのです。

とっても美味しくて、ハーフサイズを外国人夫と二人で半分ずつ一気に完食してしまいました。

「とらまき」がとても美味しかったので、カステラも期待大です。

長崎かすていら


生地はとってもしっとり。とても甘いのですが、その甘さがなんとも奥いきのある美味しさです。
「これはなに?」と思って原材料を見てみると、「鶏卵、砂糖、小麦粉、米飴、水飴、蜂蜜、ざらめ」とあります。

この美味しい甘さは砂糖や蜂蜜に加え飴も入っているせいなのかもしれません。

生地はほんのり卵色のふわふわ。

底の部分にはざらめが。私がカステラを食べる際、最も楽しみにしているところです。このざらっと食感と甘さこそがカステラを食べる醍醐味です!

包装紙も色合いや柄が凝っていて素敵です。
全国菓子博で大臣栄誉賞を受賞しているのですね。

普段、長崎カステラといえば、有名店のものを頂くことが多いのですが、このカステラは買って正解でした!
初めてのお味見なので、ハーフサイズにしましたが、大きいのにすればよかったー!と、悔しい思いをしたのでした。





東京の中にばかりいる私は、あまり地方のお菓子を頂くことがありませんが、どこに美味しいものが潜んでいるかわかりませんね。
これからも機会があれば、どんどん東京以外のお菓子を味わってみたい!と改めて思ったのでした。


nishizen.main.jp

エンニオ・モリコーネとヨーヨーマ、二人の天才に癒されて。心が疲れた時に聴きたい極上の音楽。

エンニオ・モリコーネといえば映画音楽のマエストロとして有名なお方で、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』や『海の上のピアニスト』などで知られるイタリアの作曲家です。

名前は知らずとも、音楽を聴けば「ああ、これ!」と知っている人も多いはずです。

もう90歳にもなるお爺ちゃんですが、その世界観は昔から昨年リタイアするまで、一貫して変わることなく、美しい音楽を生み出してきたまさに天才です。

私はモリコーネを神様から特別な役割を与えられた稀有な人であると思っています。





モリコーネを愛聴するようになったのは、チェリストのヨーヨーマがきっかけでした。

昔、私がまだ若い頃、代官山にあるラウンジバーのBGMでよく流れていたのが、ヨーヨーマの『リベルタンゴ』というアルバムでした。
それはアルゼンチンの作曲家であり、バンドネオン奏者でもあるピアソラとの共演という異色のアルバムで、クラッシックとタンゴが出会ったなんとも魅力的な音楽でした。
それ以上にヨーヨーマのチョロの音に魅せられてしまったのです。



ヨーヨー・マ プレイズ・ピアソラ


以来、ヨーヨーマを聴くようになったのですが、今から十数年前にそのヨーヨーマがエンニオ・モリコーネとコラボしたアルバムを出したのです。

かねてからモリコーネの作る音楽が好きだったこともあり、それはそれは胸躍るような気持ちになったものです。

しかし、当時私は南半球の田舎町で暮らしていて、街の小さなCDショップでは見つけることができませんでした。
なんとかお取り寄せをお願いし、ようやくそのCDを聴いたのは1ヶ月以上も後のことでした。

あの時の喜びは忘れません。
聴き始めてすぐに、

「一生の宝を見つけた!」

そう思ったほどです。

それが『yoyoma plays Ennio Morricone』というアルバムです。



ヨーヨー・マ・プレイズ・モリコーネ


特にこの映画『ミッション』のテーマソングとも言える「ガブリエルのオーボエ」は、疲れた心に沁みます。

この素敵な音楽が天才チェリストのヨーヨーマが奏でる包容力のある優しいチョロの音色と溶け合うと、心はもう天国で身体中の力が抜けていくような感覚にとらわれるのです。



[Yo-Yo Ma plays Ennio Morricone]Gabriel's Oboe and The Falls


これは、私の中では究極の癒しミュージックとして、いまだに愛聴しているものです。

「大丈夫!」「明日があるわよ!」と叱咤激励するのではなく、そっと悲しみや寂しさに寄り添うような音楽は、時にどんな言葉よりも冷え切った心を温めてくれます。

これまで、その静かな美しさにどれだけ心を癒されてきたことか。

なにかを諦めなければいけないとき、

失ってしまったものを思うとき、

こんな私でもやる瀬無い気持ちになることがあります。

そんな時はいつもこの音楽を聴いています。

言葉はなくてもこの美しいインストルメンタルを聴いていると、自分の人生そのものが美しいもののように思えてくるから不思議です。

音楽の持つ力って、本当に素晴らしいものです。