お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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人に騙されないよう心しておく幾つかの事。簡単な儲け話などあるわけないと思うべし。

新宿という街は、昼間でも怪しげな輩がウロウロとしている街です。
なにを生業としているかわからないような、いわゆる胡散臭い大人がそこら中にいるということです。
気をつけなければいけません。




先日、新宿のとあるカフェで友人と待ち合わせをしていた時のこと。
早く着いてしまった私は一人でした。

手持ち無沙汰にしていると、隣のテーブルでなにやら胡散臭い勧誘話が繰り広げられているではありませんか!

勧誘しているのは40がらみの男性、されているのは20代前半の男の子お二人でした。
40男は服装こそカジュアルですが、身につけているものはパチモンと一目でわかる金のロレックス、クロムハーツまがいのネックレスにブレスレットと、アクセサリーだけ見てもギラギラ。なにやら怪しげな雰囲気がプンプンしています。

しかし二人の少年はそんな40男を眩しげに、そして真剣な眼差しで見つめています。
危ない、危ない。。。

「新宿ってこういうわけわからんちんな人間が多いのよね〜」
などと思いながら、とりあえず「私には関係ないし」と文庫本に目を落とすも、ただでさえ物見高い専業主婦です、話の内容が気になって集中できず、ついつい耳がダンボになってしまいます。

詳しい内容は割愛しますが、「お金が儲かるよ!」というありがちな投資話です。

テーブルにノートパソコンを広げ、画面に映る棒グラフを見せながら、

「3ヶ月でこれだけの利益だよ⁉︎」

「まだまだみんなが手をつけてない分野だから、やるなら今だよ!」

「日本人は新しいものに手を出そうとしないけど、海外ではもうこういう投資は常識」

などと、お約束のセリフを連打しています。




アラフィフ専業主婦からすれば「そんなわけないだろ⁉︎」と、突っ込みどころ満載の投資話。
外国人夫のみならず、周りのお友達も投資には明るい人が多いので、まともなものから怪しげなものまで、日々あらゆる投資話を耳をにしている身からすれば、「そんな美味しい話、あるならうちなんかとっくに大金持ちよ!」と丸わかりなのですが、若い二人の男の子は40男の口にする「数字」に目が眩んでいる様子。

しかし、たまたまカフェで隣り合わせただけの中年女が、しゃしゃり出て「騙されてはいけないわ!」
などと叫んでいいものかどうか。。。99%は詐欺であろうと察しはつくものの、100%でない限り、関わり合うのにリスクもあります。
というわけで、とりあえず静観。

この40男、プロの詐欺師といった感じではありません。話を聞いている限り、勧誘手口はまるでマニュアルでも読んで実践しているようにおぼつかない様子です。
無知がゆえに、男の子達が突然飛ばしてくる斜め方向からの質問には答えられず、あたふたとサブジェクトチェンジでスルーする40男。

普通であればここで「おかしいぞ」と思うところですが、若さゆえの無知と並べ立てられた大きな数字に欲を掻き立てられ、都合の悪い事実は頭の中で自動消去されているのでしょう。

そんなこんなしているうちに、私の待ち合わせ相手がようやく到着。そして同時に隣の席にも40男の一味と思われるスーツ姿の男性が参入してきました。
助っ人登場です。

私が隣の話に興味を示しているのをお友達はすぐにわかったようで、他愛ない話をしている風を装いながら、お友達もお隣の話に耳を傾け始めました。

「どう思う?」

小声でお友達に尋ねてみました。

「あり得ないでしょ⁉︎」

やはりそうよね。。。

そこで、私達は彼らが話している投資話について、自らの持っている情報を並べてコソコソと検証をすることに。

ただのヒマなオバさん達にしか見えない(実際そうですが)私達になど、隣に座っていても彼らはまったく意識を向けることもありません。
突然隣の席から自分達が話しているのと同じような種類の単語が飛び交う事態となっても、ヒソヒソやっているので、気づかない様子でした。

しかし、後からきた助っ人スーツ男だけは、時折チラリチラリとこちらに視線を向けてきます。
あの40男よりは鼻が効くのでしょう。仮に話の内容が聞き取れずとも、なにやら黄色信号が点滅しているのを嗅ぎ取った様子です。

あら、気づいちゃった⁉︎ まずいかしら?




一瞬そう思いましたが、直接「騙されてるわよ」と言えないのなら、せめて「お天道様は見ているわよ!」といった様子を見せつけるのも悪くないのでは?と思えてきました。

私は投資などには興味がないので詳しくは語れませんが、お友達はどこかで聞きかじったのか適当なのか、具体的な数字を出して次々と話を展開させていきます。

途中からはもうこちらも開き直って、世間話をするような調子で、同じような案件に用いられる単語を口にして、素知らぬ顔で会話を続けたのでした。

これには助っ人スーツ男もさすがに「隣のオバさん達、怪しいぞ!」とでも思ったのか、突然パソコンをパタンと閉じると、「なんか食いに行きましょう」と、若者二人を促し、そそくさと席を立ったのでした。

どうか若者達が気付きますように。また、40男と助っ人スーツ男達が私達の思惑を読み取って、「通報でもされたらたまらないな〜」と、幼気な少年を騙すことを諦めてくれますように。。。
そう願うばかりです。

世の中、悪い人がたくさんいます。人を騙して自分が利を得ることをお仕事にしているような人達です。
今回隣り合わせた40男はまだかわいいもので、本物の詐欺師などは誰も騙されていると気づかないうちに、金品をむしりとっていくといいます。
どんな世界にもその道のプロといえるような人がいて、そんな人の手にかかったら、手も足も出ないでしょう。

ただ、そんな悪人の餌食になる原因は、やはり人の持つ「欲」に他なりません。
詐欺に引っかからないために一番大切なことは、何事にも欲をかかないということです。

私がいつも子供達に言い聞かせていることがいくつかあります。

・大きな話は信用しない

・デメリットの説明がない話は怪しむ

・絶対にその場で即決はしない

・その分野に明るい人に相談する

・簡単に儲かる話はないと思うこと

この程度の事を心しておくだけだ、まず人に金品を騙し取られるようなことはないでしょう。




若い人はとにかく、その場で契約や支払いなどを促されたとしても、絶対に即決せずに持ち帰ることです。
自分の知らないことに安易に同意してはいけません。わからないことは調べ、よく知っている人に相談することです。

期間限定だから!

今じゃなきゃ遅い!

何名までて残り一枠しかない!

そんな駄目押しがきても、ほとんどはセールストークです。案件、額面が大きければ大きいほど、「今すぐに!」なんてことはないのです。

どんな言葉も、冷静に考える時間を与えない、人に相談する事を阻止するための手の内と心得て、とにかく即決はしない!それだけで被害を免れることを最小限に食い止めることができます。

幼気な青少年を騙すなどもってのほかという他ありませんが、残念ながら良心のかけらも持たない人間も存在するものです。
人を疑ってばかりいるのも寂しい事ですが、やはり悪事の餌食にならないよう、しっかりと人を見なければいけないと思った出来事なのでした。