お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

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結婚したいアラフォー女子達の夢を砕く。結婚もいいことばかりではないのよ。


先日どこにでも顔を出したがる外国人夫から「気軽なホームパーティーだから」と連れ出され、とあるパーティーに参加してまいりました。

その日のホストは海外在住の外国人で、日本には遊びがてら年に数回来日しては、こうしてパーティーなどを開き、大騒ぎをして帰るという資産家のドラ息子です。

パーティーアニマルを自称するだけに交友関係も広く、そのパーティーにも外国人、日本人問わず、年齢も様々な人々がドラ息子の用意した料理を摘みながら、社交に励んでおりました。

もはや、新しい人間関係作りには積極的でない中年専業主婦にとっては、社交などは面倒なだけですが、人間ウォッチングという観点からすると、これほど面白いものはありません。
もう誰も相手にしてくれなくていいから、ご馳走を食べることに集中させてちょうだいな!と思いながらも、話しかけられるとついつい好奇心丸出しで社交じみたことをしてしまうのです。




私にとってのパーティーとは美味しいものが食べられるということくらいで、他になんのメリットがあるのかしら?と昔は思っていました。
恋人候補になり得る年齢の男性陣からはダチ扱いされるのが当たり前だった私にとって、パーティーとは飲んで食べて馬鹿騒ぎする場所だったのです。
しかし、自分が枯れた中年専業主婦になったいまになって、はた!っと気づいたのです。パーティーは出会いの場所なんだわ!と。。。。

時すでに遅しで、そんな結婚相手争奪戦に参加する資格をとうに失った私ですが、また別の楽しみもあります。
それは、そこら中で繰り広げられる人生というソープオペラさながらのドラマを生で鑑賞できることです。

この日、私の目を引いたのは、数人の日本人アラフォー独身女子達でした。

アラフォーともなれば女子でもそれなりの収入があるのでしょう。小綺麗なお洋服を着て、アクセサリーも素敵なものを身につけています。
「どうせドラ息子のパーティーでしょ?」と、その辺のスーパーへでも行くような格好で来ている私のような女などいません。

今時の40代は綺麗な女性が多いものです。語学も堪能で気配りもでき、誰とでもそつなく会話ができる社交性もあります。なんという隙のなさでしょう。積極的にあちらの輪こちらの輪と、華麗な蝶のごとく飛び回っていました。
50を過ぎても気配りどころか、周りから気を遣ってもらい世話ばかり焼かれ、パーティーをビュッフェスタイルの食べ放題レストランかなんかと勘違いしているような振る舞いの私とは大違いです。

そんな隙のない女達の目は、旦那様候補となる男性だけでなく、私のような中年専業主婦にもしっかりむけられています。
それは彼女達が今最も手にしたい!と願っている「結婚」というものを、すでに私が手に入れているという点に他なりません。
ただの食いしん坊で面倒くさがり屋、そして素敵な出会いにはもはや関心のない私の言動も、独身アラフォー女子の目からは「すでに立派な城を築き上げた女の余裕」と映るようです。
この完全なる勘違いをあえて否定せずにいると、情報収集の一環としてか度々ロックオンされるのです。

そこで出てくるのが、国際結婚においてはお約束となっている質問です。

「ご主人とはどこで知り合ったのですか?」

「国際結婚ってやっぱり大変ですか?」

「ずっと専業主婦なんですか?」

まるで重要参考人か⁉︎ と錯覚させられるくらい彼女達からの事情聴取は止まりません。
特にドラマティックなお話もないのですが、そんな特別でない普通のストーリーはかえってアラフォー女子のハートを鷲掴みにするようです。

事情聴取はいつしか結婚相談所に打って変わり、私はまるでやり手の婚活アドバイザーのような面持ちで、彼女達の悩みに答え、「そんな男はやめておしまい!」「あそこにいるのはなかなかいいわよ」「ああいう男にはこうアプローチしていくのよ!」などと、調子に乗って言いたい放題。
しかし、それに疑いを持つ人はいません。
それは外面だけはやたらといい外国人夫が、「素敵な旦那様」をアピールするために、度々私の元へやってきては「ドリンクはまだある?何か持ってこようか?」「ちゃんと食べてる?デザートもあるから取ってきてあげるね」などと、綺麗なお姉ちゃん達の前で格好をつけるからです。
それを見ていたアラフォー女子達は、ここでさらに大きな勘違いをします。
「やっぱり外国人の旦那様って優しい!」
「素敵な旦那様で羨ましいです!」
もう、臍でお湯が沸かせるほど笑ってしまいますが、実際に国際結婚20年以上というタイトルと、この外国人夫のいい夫アピールは、彼女達を納得させるに十分なエビデンスとなっているようで、みんな真剣な面持ちで私のもっともらしい言葉に耳を傾けるのでした。




それにしても、これだけ女性が自由に働け、結婚以外に人生の選択肢がある現在でさえ、こうも結婚を求める女性が多くいることに少し驚いてしまいました。
経済的にも立派に自立していて、好きな服を着て、夜な夜なこんなパーティーで楽しく過ごしているというのに!
健康でさえあれば、この先ずっとこんな生活ができるのです。パーティー仲間も老人ばかりになったとしても、それはそれで楽しいでしょう。
パーティーなどに行く気力をなくしても、趣味の集まりに出向いたり、自由に生活できるでしょう。

「自由」こそ最高の贅沢!そう思っている私からしたら、今の彼女達が羨ましくもあります。

「お金も自由もあるのに、なんでそんなに結婚したいの?」

思わず本音が口から出てきてしまいました。その答えは

「老後独りは不安」
「働けなくなったらと思うと。。。」
「病気になった時困るし」

そんな将来への不安。
そして、子供です。

「まだ、子供を持つことも諦めきれないし、まだギリギリ間に合うから!」

そんな答えに「どうして子供が欲しいの?」と、さらに聞いてみると、

「歳をとってから子供がいる方が安心」

「やっぱり子供がくらいは産んでみたい」

そんな答えが返ってきました。

すでに子供がいる私は、その心境たるや如何なるものかわかりませんが、子供がいても老後の生活がどうなるかはわかりません。
子供を産み育てるという経験も、悪いものではありませんが、手放しで「素晴らしい!」と言えることばかりでもないのです。

わけのわからない若いうちに、結婚して子供を持ち育てるのとは違い、アラフォーともなればそれなりの経験や知識があります。そして、自分の生活に対して求めるものも歳とともに大きくなっていきます。
そんな中、子供を持つのは大変なことです。

「子供って、金食い虫、時間くい虫よ。貴女の自由を根こそぎ奪っていく存在なのよ!」

これは意地悪でもなんでもなく、私の本心です。
もちろん子供を持ったことに後悔はありませんし、面白い経験も幸せもたくさん得ることが出来ましたが、同じくらいの苦労も同時に背負っているのです。

結婚して子供を持ったら、間違いなく時間もお金も全て家庭というものにかっさわれていきます。
素敵な服やアクセサリーに費やしていたお金は教育費に吸い取られ、楽しい社交の時間は家事育児に取って代わるのです。
つまり、今あるあらゆる自由を全て諦めた生活を何十年と過ごすのです。アラフォーならば、還暦をとうに過ぎた年齢になるまで、そんな過酷な生活が続くのです。

専業主婦でさえあっぷあっぷしているというのに、概して彼女達は仕事も結婚も、可能ならば子供も欲しいといいます。

「そんなあれこれ欲しがると、地獄を見るわよ! それでもまだ結婚したいのか⁉︎」

ここまでくると、意地悪専業主婦です。しかし、怯むことなきアラフォー女子達の答えは総じて「イエス!」です。

そこまでして結婚したいのなら、やってみればいい!
ということで、お次はどんなお相手を狙い撃ちするかに話題が移ります。

そこにいたアラフォー女子達が狙うは、そこそこ年収もある爺さんでない程度の年齢の優しい外国人男性とのこと。だからこそ、夜な夜なこんなパーティーに顔を出しては、お相手探しをしているといいます。

自分が美しく有能であれば、お相手もそれなりのレベルを求めるのは当然のことですが、優しくてイケメンでステイタスもあるお金持ちの男性といった100点満点男はそうそういるものではありません。いたとしても、殆どがすでに売れてしまっているのです。

もしも目的が「結婚」にあるのなら、総合得点にこだわらず、自分が一番重視したい点において高得点をつけられるような男性に的を絞るべき!

「ただ闇雲にいい男を狙っているばかりじゃ、勝算はないわよ!」

「目的(結婚)達成のためなら、もうなんでも、誰でもいいじゃない!」

と、最後はやけっぱち発言まで口にする似非婚活アドバイザーです(笑)




口ではそんなことを言いながらも、心の中では「妥協して結婚するくらいなら、独りで自由な方がずっと楽しいのに」と、結婚による大変さをわかりすぎるほどにわかり、うんざりとしている中年専業主婦は思うのでした。

結婚なんて、いいと思う時もあれば、最悪。。。と思うこともあるのです。それは独身でいたとしても同じでしょう。
自分の持っていないものを欲する気持ちもわかりますが、それを得ることで失うものもあるのです。
今が幸せならば、躍起になって結婚を求めなくてもいいのになぁ。。。と。
そして、そんな心境になった時に限って思わぬご縁に恵まれるなんてことも、人生には往々にしてあるものなのです。