子供の頃からあんこ玉が大好きでした。
それは今も変わらず、ちょこっと甘いものが欲しいときなどに、パクッと食べたりしています。
舟和さんのあんこ玉は手に入りやすいこともあり、昔からよく食べていました。仙太郎さんのものもよくいただきますが、たま〜に贅沢気分を味わいたい気分になると、買ってしまうのが京都『亀屋良長』さんの『鳥羽玉 うばたま』です。
こちらのお店は創業1803年という老舗ですが、『鳥羽玉』はその創業当時から作られているといいます。
これって、よくよく考えてみると、すごいことです。そんな昔の人と同じものを食べているなんて!と浪漫すら感じてしまいます(笑)
薄い寒天に包まれた滑らかなこし餡。
上にはケシの実がパラリと散らしてあります。
波照間島産の黒糖を使用したこし餡は、とってもコクがあるのですが、それがとても上品な甘さなので、まさに「もう一つ、もう一つ」と後を引いてしまうのです。
6個入りであるのが幸いと思うほど、いくらでも頂けてしまいそう(笑)
お値段は税込で¥486と、決して高くはないのに、何故かそれ以上の贅沢感が得られるのは、このお菓子の美味しさ以外に理由はないでしょう!
いや、ほんの1%くらいは『鳥羽玉』という、重厚なお名前のせいもあるかと(笑)
箱の中には、名前の由来など、このお菓子についてのことが書かれています。
これだけ沢山のお菓子が溢れている現在でも、いまだに200年以上前と変わらぬ味に舌鼓を打っているということは、人の味覚とは本能による部分が大きいのでは?と、思ったりもします。
「食とは経験によるもの」と信じていましたが、このあんこ玉を食べていると、また別の思いも湧き上がってくるのです。
そんなことを考えながら、一つ、また一つ。。。
6個、あっという間に完食です。
こうしてみると、東京にいながらして食べられる地方のお菓子はたくさんありますね。
とりわけ京都のお菓子は、どこか東京のものとは趣きが違っていて、興味を惹かれるものが多い気がします。
私はいつもこうした地方のお菓子をデパ地下の銘菓コーナーで購入しています。
北は北海道から南は沖縄まで、さまざまなお菓子がセレクトされ並んでいます。もちろん、そこで食べてみたいお菓子が全て揃うわけではありません。
百貨店などには一切出さず、本店1店舗のみにこだわる老舗は東京にもあります。
そのようなお菓子は当然現地のお店に行かなければ食べられませんが、この『鳥羽玉』のようにデパ地下で気軽に買うことのできるお菓子も案外たくさんあるのです。
そんなデパ地下という場所は、私にとっては好きなお菓子が並んでいるワンダーランドのようなところです。
京都のお菓子に限らず、身近なところに美味しい地方の銘菓があるのは本当に嬉しいこと。
旅をしながらその土地、その土地で頂くという醍醐味は承知の上ですが、そうそうあちらこちらへ足を運ぶこともできないので、これからもデパ地下の銘菓コーナーにはお世話になるつもりです(笑)