昨夜は気のおけない夫の友人夫妻にお呼ばれし、ホームパーティーでした。
過去記事で何度も言っているように、私はあまりパーティーが好きではありません。
それでもお付き合いしなければならないことが多くあります。
「美味しいお食事が食べられる!」
そう自分を叱咤激励しながら参加するものの、夕方から延々と夜中まで続くパーティーに翌朝などはぐったりです。。。
早寝早起きを習慣としているため、ただでさえ夜に弱いというのに、他言語シャワーを浴びて精神的な疲労も相当なものなのです。
共通言語は英語ですが、ネイティブばかりではないので、癖のある英語は聞き取るだけでも一苦労。
そして、こちらが少しでも英語を理解するとわかると、容赦なく喋りまくり私のボキャブラリーの及ばない領域にまで遠慮なく侵入してくるのです。
会話自体は和やかなものですが、こちらとしてはいつもあっぷあっぷしてしまいます。
そんな外国人達とのパーティーですが、かねがね気になっていたのが、彼らが異常に人を褒めまくるという点です。
「あなたはとても魅力的な人ね」
「あなたはゴージャスな女性だね」
「あなたのご主人は幸せ者だなぁ」
「あなたの瞳はとても美しい!」
「英語がとてもお上手ですね」
などなど、まるで歯の浮くような褒め言葉をこれでもか!というくらいに投げつけてきます。
私はそんな言葉を頂くたびに混乱します。
(なに言っちゃってるの⁉︎ 本当にそう思っているのかしら?)
(外国人もお世辞を言うものなのかしらね〜?)
(私にそんなお世辞を並べて、何のメリットが?)
(いやいや、からかわれてるのよ!)
そう思う反面、
(いや、こんなに何度も言うんだから、ひょっとして少しは本心も混ざってる?)
(私ったら、案外まだイケてるのかも⁉︎)
などと、チラリ自惚れてみたり。。。
しかしふと冷静になれば、どう考えても20代の若い女性に言うのならまだしも、パーティーの間中、食べてばかりのアラフィフに本気でそう思っている人などいるわけがありません。
とりあえずは、そんな気持ちは微塵も見せることなく、
「あなたはとても親切な人ね。ありがとう」
笑顔でそう答えスルーしていますが、「忖度なんて言葉は我々の辞書にはありません」と言うが如く、なんでもストレートに表現するというイメージの外国人達が、ここまであからさまなお世辞を平然と並べ立てることに合点がいきませんでした。
しかし、その謎は我が家の外国人夫を観察しているうちに、徐々に解けていったのでした。
「ワイフが幸せなら、僕はそれだけでハッピーなんだ!」
女性達を前に、満面の笑顔でそう言う夫。
それを聞いて、「いい旦那様!」「奥様は幸せね!」と口々に感嘆の声を上げる女性達。。。
もちろん外国人夫は、この上なく得意顔です。
(はぁ?。。。それ、「俺さえ幸せなら」の間違いではないですか?)
普段の家庭内での言動が脳裏をかすめ、思わずそんな言葉が喉元まで出かかってしまいました。。。
この「いい夫」アピールですが、我が家の外国人夫に限らないようです。
他の国際結婚妻達の会話からも、家庭の外と中ではまったく自分に対する態度が違う!と感じ、憤っている妻がたくさんいるのです。
外国人、日本人に限らず、誰でもよそ行きの顔というものはもっているものです。私だって一歩外に出れば、多少は猫を被りますから。。。
しかし、それにも限度というものがあります。まるで人格が変わったの⁉︎ というくらいに素晴らしい夫に変貌する外国人夫。
娘達はそんな様子を見るにつけ、「人間が信用できなくなる。。。」と、言うくらいです。
そしてそんな夫も他の外国人の例に漏れず、自分の妻を褒める以上に、他人のことも褒めまくります。
天邪鬼な私が思うに、外国人が人を褒めるのは自分が理解のあるハッピーな人物であるという、自己評価を上げるための一つの手段なのではないか?という事です。
人に感じよく接し、褒め言葉を並べることで、「ジェントル!」「カインド!」とのイメージを作るという事です。
その証拠に我が家の外国人夫は、帰りのタクシーの中で、「あの人、飲みすぎだよ。同じ事を何度も言ってたんだぜ!」などと、さっきまでベタ褒めしていた人に対して、愚痴めいたことを口にしているのですから!
我々日本人以上にお世辞をいう外国人達。
ただ違うのは、日本人が相手を気遣ってお世辞を言うのに対し、外国人は自己アピールを目的に人を褒めているのではないか?と感じたのでした。
ちょっと捻くれた見解ではありますが、私にはそう思えてなりません。
全ての外国人が我が夫のような小賢しさをもっているとは限りませんが、周りの外国人達を見ていると、少なからずそんな下心を感じてしまうものです。
いずれにしても外国人の褒め言葉など、そんな下心がなかったとしても、口にする本人からしてみたら、たいして大きな意味はないもの。
真に受けずに「Thank you !」と軽く笑顔で流すがいいということです。
いかがなもんでしょうか?