お菓子を巡る暮らしの雑記帖

アラフィフ主婦が美味しいお菓子とともに過ごす毎日を思いつくまま綴るブログ。食、家事育児、国際結婚、ブログなど。。。

Sponsored Link

日本橋の老舗和菓子店『長門』のくずもち、切り羊羹、桜餅など。

日本橋から東京駅八重洲へ向かう通りの途中、和菓子店『長門』さんがあります。

人が3人も入ればいっぱいになってしまうような小さなお店ですが、こちらは江戸幕府、徳川吉宗公の代から300年も続く老舗中の老舗。
東京の和菓子屋さんで『長門』と言えば、知らない人はいないのでは?というくらいの歴史を誇るお店ですが、全く気取りはなく、とっても庶民的な和菓子屋さんです。

私も八重洲側に行く用事がある時、また日本橋に出た時には必ず寄るお店でもあります(とはいえ、そうしょっちゅうあるわけではないのですが。。。)。

今回のお目当はこの時期ならばまだ間に合う!ということで「桜餅」です。

桜餅

桜のよい香り。これも桜餅を楽しむ大きな要素です。
そして、やっぱりこの薄い生地の長命寺こそ、私にとっての桜餅です。

しっかりとしたこし餡なので、こんな形状をしっかりキープ。
文句なしに美味しい桜餅です。



鶯餅

大好きな鶯餅があったので、こちらもお持ち帰り。
鶯粉がふんわりと香り、周りのお餅はふにゃ〜っと柔らか。しっかりとした印象のこし餡がよく合って美味です。

久し振りの『長門』さんの餡子、たらふく頂き大満足しました!

が、ここでは終われません。

ほかのお菓子目当てで行っても、どうしてもお持ち帰りしてしまうのが、『長門』さんの看板商品と言ってもよい「久寿もち」、そして「切羊羹」です。
これを買わずして去ったことは、これまでの一度もございません。。。

逆に言えば、これを買わぬ気なら、決して足を踏み入れてはいけない!というくらい、ついつい手が出てしまうお菓子なのです。

久寿もち

包みを開くと。。。


くずもちと言えば、普通は船橋屋さんなどのような灰色の少し硬い弾力のあるものを思い浮かべるところですが、こちらのくずもちとは「わらび餅」なのです。


優しい甘さにふるふると柔らかなわらび餅は、とても軽くて幾らでも食べられてしまうほど。

私は大の黒蜜好きなので、わらび餅にもたっぷりとかけることが多のですが、こちらの「久寿もち」は、むしろそのまま頂きたいと思うくらい素朴な美味しが感じられます。

このシンプル極りない美味しさこそが、長年食べ続けている理由でもあります。
美味しいわらび餅は東京だけでも本当にたくさんあり、どれも大好きですが、自分の中の基本となる「わらび餅」とはまさに『長門』さんの味なのかも知れません。

ちなみに消費期限は翌日ですが、やはり和菓子はその日のうちに頂くのが一番!

切羊羹

『長門』さんと言えば真っ先におすすめされるのが「久寿もち」ですが、私はなにより「切り羊羹」をお勧めしたい!
それほど、好きな羊羹です。


私にとっての羊羹とは『虎屋』さんの「おもかげ」と言っても過言ではないほど、子供の頃から「これオンリー!」と思っているものですが、「切羊羹」は別カテゴリーの羊羹として、同列一位に上げてもいいくらい好きな羊羹です。


お味はとにかくシンプルです。余計なものは一切なく、まるで水羊羹のようなあっさりとしたテイスト。

そして、何よりも巷で語られる羊羹とは食感がまったく違います。
もちもちというのか、弾力があるのです。これがとにかく癖になります。
このような羊羹はここでしか頂けません。

形も棒状の細切りになっているので、とても食べやすくなっています。
我が家でもお皿に乗せてキッチンなどに置いておくと、入ってきた家族がポイポイと摘んで食べて行くので、あっという間になくなってしまいます。



子供の頃から慣れ親しんだお店の味には、思い出という隠し味があるせいか、久しぶりに頂くと「本当に美味しい〜」と、心から思います。
そして口にするたび、いつも美味しいお菓子を買ってきてくれ、一緒に食べた亡き父を思い出すのです。

今回は『長門』さんの桜餅を食べ、次に私の頭の中に浮かんだ『長命寺』の桜餅。
いつもこの時期になると思い出します。
今年は食べられでしょうか。。。
近々時間を見つけて向島まで行くしかない!と思っていますが、どうなることやら。

季節が変わるたびに、和菓子のことが頭の中をグルグルと巡るのでした。。。