夏になるとにわかに水羊羹熱が高まります。あちらこちらで水羊羹を見つけてはお持ち帰りして「あ〜、美味しいわ。夏はやっぱり水羊羹!」と思うのです。
先日も表参道へ行った際に、久しぶりに菊家さんへ寄って、水羊羹を買いました。もはや夏の恒例行事のようになっています。
その帰り道、そういえば近くに福井のアンテナショップがあったわ!福井といえば冬のお菓子としてだけれど水羊羹があったはずと寄ってみることに。
ふくい南青山291
確か、水羊羹は2種類くらいはあったはずなので、食べ比べでもしてみたいと思ったのですが。。。
ありませんでした。。。
やっぱり福井では夏の水羊羹は邪道で、入荷しないのかしらね。。。そう思いながら冷蔵ケースをのぞきこんでいると、「福井出身の方ですか?」と、年配の女性二人に声をかけられました。
「違いますが、水羊羹が食べたくて」
そう言うと、大きく頷くお二人。
「でしょ?でもないわよ。本当になんで冬しかないのかしらね。夏でも一年中食べたいのに!」
そのお二人は福井県出身の方で、水羊羹が大好きなのだそう。
お店の方にお伺いしてみたところ、昔から変わらぬ製法のため、防腐剤などの使用もなく、夏場は足が早いということで冬のみ(11月〜3月)の販売だそうです。
そんなわけで水羊羹にはありつけませんでしたが、ちょっと美味しそうなものを見つけました。
それがこちら。。。
「安倍川餅」といえば、静岡のきな粉とこし餡のお餅を連想しますが、この福井のあべかわ餅は、黒蜜ときな粉の中にお餅がダイブするという具合に、同じ「あべかわ」でもちょっと変わったお菓子になります。
福井では夏の土用餅として食べる風習があるそうです。
あべかわ餅
1個 ¥498(税込)
私にとっては初めて出会ったお菓子ですが、福井では「福井のソウルフード」と言われるくらいポピュラーなお菓子とのこと。
県内にはいくつもあべかわ餅を作るお店がありますが、
こちらは『大吉餅』さんのものです。
中には三角形のお餅が8個ときな粉、黒蜜が入っています。
まずはきな粉と黒蜜を用意。
そのまま上からかけて食べるのではなく、お餅をしっかりダイブさせるためです。
見ただけで柔らかいのがわかる、真っ白なもちもちのお餅です。
福井名物の羽二重餅ほどふにゅっと柔らかいわけでもなく、かみごたえありと言うほどの硬さもなく、本当にもちもちとよい塩梅なのです。
まず、このお餅を思い切り黒蜜につけます。
そしてきな粉をまぶします。天ぷらを作るときのようです(笑)
こちらが一度漬けしたものですが、もう一度同じことを繰り返します。
二度たっぷりと黒蜜、きな粉をつけたものがこちら。さらに上から余ったきな粉をパラパラ。
ふわふわのお餅に、黒蜜、きな粉とくれば、美味しくないわけはありません。
これは私にとって餡子がなくても、大好物エリアのど真ん中です。
これは美味しい。。。
柔らかいお餅にきな粉の香ばしさと、黒蜜の濃厚な味わい。
たまりません。。。
なぜ今までこのあべかわ餅の存在を知らなかったのかしら⁉︎
食べてみれば、福井の人達がこのお菓子を愛すべき理由がわかります。私だってこれが身近にあったら、毎週でも買いに行くでしょうね(笑)
船橋屋さんのくず餅を凌ぐ頻度になる可能性すらあります!
そして太る。。。(笑)
こちらのアンテナショップでは、常時あるわけではありません。今回も販売日が限定されていました。
特に冬はお餅が硬くなりやすいということで、福井から東京まで送ることはしないそう。
水羊羹は冬のみ。逆にあべかわは東京で食べられるのは夏の数日だけなのですね。。。
ちょっと残念だわと思うところですが、また来年に出会えるのを楽しみに待つのもいいものかもしれません。
その前に、期間中に何回食べられるか⁉︎
一枚流し葛ようかん
1個 300g ¥756(税込)
こちらは『井上耕養庵』さんのものです。他に『黒胡麻葛ようかん』と『白胡麻葛ようかん』がありました。
大きさは冬場に出回る水羊羹と同じようなサイズです。
傾けるとふにゃ〜っと寄ってしまうほどプルプルです。
中に『赤福』についてくるような、木のヘラが入っています。
これで切り分けて食せということでしょう。
木ベラで一口大にカットしてみました。
柔らかいくせにコシがあり、ぷるぷるしているのでヘラで切ろうとすると逃げます。
追いかけ回してカットです(笑)
水羊羹と違って葛羊羹は色が少し薄いですが、キラキラ、ツヤツヤとしています。
本当に見た目からしてプルプルです。
ぷるんぷるんの葛の食感に、これは羊羹?と思うのですが、食べていると確かに小豆の粒子が舌に触り、味わいは水羊羹のよう。
コシのある水羊羹というのでしょうか、名前の如く、これはまさに「葛ようかん」ですね(笑)
これと冬の水羊羹とを比べると、確かにあちらは冬にじっくりとその甘さを味わって食べたいもので、この葛羊羹はほのかな甘さとともに葛独特のプルプル感を楽しむといった夏にぴったりの羊羹です。
甘さも控えめで、とにかく喉越しがいいので、一口、もう一口となくなるまで終わりません(笑)
在宅していた長女とお三時にいただきましたが、2人であっという間に完食。
また近くへ行った際には、一箱買ってこよう!と思いました。
ちなみに、食べる際は黒文字などを使うより、フォークで刺す方が食べやすく安定します。
包装にこんなラベルが貼ってあります。
ファーストクラスでは、こんなに美味しいデザートが出るのですね。。。
同じ機体に乗るのに、ただの移動にお金をかけるのはもったいない!と、飛行機移動は断然エコノミー派ですが、このような美味しいものが出てくるなら、ちょっと考えを変える必要があるかもしれません!
なんて言いながら、ファーストクラスは運賃からして論外ですが(笑)
アンテナショップなら、もっとお安く食べられますもの!
それにしても、福井のお菓子は好みに合うのか、本当に美味しいものが多いですね。
このアンテナショップでも、9月にはまた美味しそうなお菓子が登場する予定なので、新しいお菓子をお味見できそうです。
その前にあべかわ、あべかわ。。。
福井のアンテナショップです。都内には2軒あります。
fukui.291ma.jp
こちらは今回いただいたあべかわ餅の『大吉餅』さんのホームページ。
daikichimochi.com
www.hw-frankie.com
www.hw-frankie.com
www.hw-frankie.com
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